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埋めネタ特集



「三角関係」スレ

751 名前:埋めネタ 投稿日:2006/03/29(水) 23:29 ID:sBomoye1

ほう、キミは次スレに行くと言うのか。なるほどなるほど、それは合理的だ。
確かに、このスレはそろそろ書き込めなくなる。
それは、避けようの無い事実だ。否定することは叶わない。
自分の力不足だ。思うように罵って構わない。さぁ、思いっきり、哂ってくれ。
……。
だけどこれだけは覚えていて欲しい。
キミを愛していたことは紛うことなき事実だ。揺るがし難き事実だ。
例え、このスレが落ちてしまっても。
この想いは記憶の中にある。キミの心の中にある。ならばそれは永遠だ。
だからどうか自分のことは忘れない欲しい。心の隅に止めておいて欲しい。
それと…
出来れば次スレみたいな泥棒女に心を開かないでくれ。
キミにより愛を与える自身があるらしいが、正直疑わしい。
そんなに愛してるならば何故、このスレが立ったと同時期にスレを立て争わなかった?
このスレが落ちてしまう、どうにもならない隙を付くようなマネをする?
結局、彼女にはキミを愛する自身がないんだよ。
けれど自分は、そう自分は自信をもって言えるよ。キミを愛している、と。
ふふ、少々話が長くなったな。付き合わせて悪かったね。
もう、数バイトも残っていない。そろそろ「落ちる」よ。
…なぁ最期のお願いだ。落ちる迄傍にいてくれないか?
ああ、最期はキミのカキコで終えたいんだ。叶えてくれないか、名無し…?

「四面楚歌」スレ

768 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/04/22(土) 12:30 ID:Nw2WYI8O
ふと思った。
ゆう君は女性化させちまうと結構言い感じじゃないか?
こちらの態度次第でSにもMにもなる床上手。

769 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/04/22(土) 21:42 ID:BTfGjYhU
それ、スクイズで考えた事あったよ

770 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/04/22(土) 22:42 ID:9CT77kze
>>769
まあTS嗜好でスクイズ知ってれば一度は考えるよな。

誠はいつも通学電車で同じ車輌に乗り合わせる桂君(学年一の美男子で、
女子は牽制しあい男子は疎むため孤独)
に惹かれ、密かに彼を撮り待ち受けにして流行りのオマジナイを実行する。
しかし開始当日に行われた席替えで隣りの席となった西園寺(密かに誠を狙っている)
に盗み見され凹んでいたところ、西園寺が桂君との仲を取り持つと提案してくる。
西園寺経由で親しくなった誠は桂君と一緒に昼食をとる(誠がお弁当作ってきたりもするのだろう)
ようになり、遂には勇気を振り絞って告白しデートの約束を取り付ける。
夕暮れの駅のホームで桂君と待ち合わせる誠だったが、西園寺の不意打ちでファーストキスを
奪われてしまう。

第一話 告白
ED Still I Love You 〜みつめるよりは幸せ〜

 

771 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/04/22(土) 23:28 ID:dRebfzDO
>>770
フムン――ところで西園寺さんかね?西園寺君かね?
某の脳内においては西園寺さんは軽い女性恐怖症であった桂君にぐいぐい近づいていった結果、
桂君は西園寺さんに好意を抱きつつも、元々意中の人であった真琴の好意を断れず付き合うことになるが、
ある日とうとう抑えきれなくなった自分の本当の気持ちを西園寺さんに伝えにいくが、
西園寺さんは真性レズで、しかもターゲットは真琴で――

「五里霧中」スレA

756 名前:埋め ◆AuUbGwIC0s 投稿日:2006/05/09(火) 04:12 ID:upwAC1jV
「ほら、早くしなさいよ。夜の山奥だからって誰かこないとも限らないんだよ」
  そういって彼女はスコップをこっちに放り投げ僕に作業を促す。
「やっぱり病院つれていった方が……」
  目の前に横になっている女の子は服を真っ赤に染めてこそいるが、まだ苦しいながらも呼吸はしている。
  医療に明るい訳ではないが病院に連れて行けばまだ助かるのかもしれない。
「病院なんか連れて行ったら私達牢屋行きだよ!? 私そんなの嫌だからね」
  目の前の血塗れになっている女の子は以前僕が付き合っていた子だ。
  しかし今の彼女と付き合うようになって関係は清算した
  ――つもりだったが、彼女にとってはそうではなかったらしい。所謂ストーカーというものになった。
  僕の精神は日々削られていった。そんな時今の彼女がこう言った
「適当に刃物でも見せて脅せば大丈夫だって」
  気は乗らなかったが、他に具体的な手段も思いつかなかったのでその話に乗った。
  僕に延々と付きまとうより早く忘れてしまった方が絶対幸せに決まっている。
  しかし、当日刃物を出したとたん揉み合いになった、そして刺さった。
  彼女は僕に抱きつきながら笑っていた。ぞっとするぐらい綺麗な笑顔だった。
  多分僕はその顔を一生忘れることが出来ない気がする。
  間もなくして力尽きた彼女は自分から膝を折り倒れたが、その時点で意識はまだあった。
  そして隣で悪魔がこう囁いた「車あるし山に捨ててこようよ――」

 僕は吐き気を堪えつつ懐中電灯の明かりに照らされながら、まだ呼吸のある彼女に土をかけていった――

「五里霧中」スレB

757 名前:埋まんね〜なぁ 投稿日:2006/05/11(木) 12:48 ID:kuz5COHn
  砥ぐ。磨ぐ。研ぐ。
  落ち着け。落ち着く。落ち着いた。
  コレなら。アイツも。イチコロだ。

 ズキン。ドクン。バクン。
  やめろ。言うな。雌豚が。
『あなたの。ことを。愛してます。』

 無理。不可。却下。
  あれは。あいつは。あれだけは。
  わたし。だけの。ものだから。

 ニヤリ。ククク。アハハハハ。
  神様。仏様。言葉様。
  私は。絶対。負けません。

「五里霧中」スレC

759 名前:アビス  ◆aGYNOyzVkw 投稿日:2006/05/11(木) 15:37 ID:L2M+9es6
剣道部の男子が次々にやられていく
悔しそうに勝者をしたから見つめるその瞳
ああ、情けない
たった一人の新入生に部活の男全員負けるなんて
この新入生・・・・すごいわね
有名人なので知っている
すさまじい身体能力を持っていることで有名な子だ
部活もこの子の獲得にやっきになっている
もちろん、この剣道部も例外じゃない
自分たちが勝ったら部に入部しろと無理やり申し込んで
あっけなくやられてる
バカみたい
けど・・・・・興味が引かれた
「あなた・・・・・私と勝負してみない?」
最初は断られたけど
最後は仕方ないと承諾してくれた
どうやら女相手にするのは意に反するらしい

見てなさい、女だって見下したこと
後悔させてあげる
私は得意な突きで攻めた
あれ?よけた・・・・
もう一度・・・・なんで?
彼は涼しい顔をして私の面に軽く竹刀をぶつけた
初めて私は敗北した
それからだ彼のことを意識し始めたのは
気づいた頃には私は彼のことばかり考えていた

 

761 名前:アビス  ◆aGYNOyzVkw 投稿日:2006/05/11(木) 15:39 ID:L2M+9es6
埋めのネタ投下です
これは香葉の章に入っていたのですが没にしました
なので本編とは関係ありません

「五里霧中」スレD
751 名前:埋めネタ 投稿日:2006/03/29(水) 23:29:19 ID:sBomoye1 ID:sBomoye1
ほう、キミは次スレに行くと言うのか。なるほどなるほど、それは合理的だ。
確かに、このスレはそろそろ書き込めなくなる。
それは、避けようの無い事実だ。否定することは叶わない。
自分の力不足だ。思うように罵って構わない。さぁ、思いっきり、哂ってくれ。
……。
だけどこれだけは覚えていて欲しい。
キミを愛していたことは紛うことなき事実だ。揺るがし難き事実だ。
例え、このスレが落ちてしまっても。
この想いは記憶の中にある。キミの心の中にある。ならばそれは永遠だ。
だからどうか自分のことは忘れない欲しい。心の隅に止めておいて欲しい。
それと…
出来れば次スレみたいな泥棒女に心を開かないでくれ。
キミにより愛を与える自身があるらしいが、正直疑わしい。
そんなに愛してるならば何故、このスレが立ったと同時期にスレを立て争わなかった?
このスレが落ちてしまう、どうにもならない隙を付くようなマネをする?
結局、彼女にはキミを愛する自身がないんだよ。
けれど自分は、そう自分は自信をもって言えるよ。キミを愛している、と。
ふふ、少々話が長くなったな。付き合わせて悪かったね。
もう、数バイトも残っていない。そろそろ「落ちる」よ。
…なぁ最期のお願いだ。落ちる迄傍にいてくれないか?
ああ、最期はキミのカキコで終えたいんだ。叶えてくれないか、名無し…?
「泥棒猫6匹目」スレA

670 名前:義姉埋めネタ 投稿日:2006/05/20(土) 23:56 ID:K7R6m1Jn
え・・・?もう行っちゃうの・・・?
で、でも、まだ面会終了時間まであるよ
お願いだからここにいてよ・・・もう少しでいいから・・・

そう・・・やっぱり・・・あの人のところに行くんでしょ、新スレとかいう娘のところ

・・・?名無しくんのことならなんでも知ってるよ
あまり話題に出さないように努力してるみたいだけど私にはお見通し
・・・みんな、みんな、私のことを置いてっちゃう、パパも、ママも、義父さんも義母さんも・・・
名無しくんまで私のこと置いていっちゃうんでしょ?
この足?このもう動かない足がいけないの?一緒に歩けないもんね
これじゃ皆にも追いつけるわけも無いよね

直らないのは名無しくんが良く知ってるはずだよ?大分前から知ったんだよ
だからお願いした薬が貰えるまで結構時間かかっちゃった
担当医さんと名無しくんにはじめて嘘なんてついたからドキドキしちゃったよ
嘘や隠し事はするのもされるのも嫌だよね

・・・やっと効いてきたみたいだね
効果は一緒に頼んでくれたから知ってるよね?夢うつつのままゆーっくり眠くなるの

ほら?こんなことしても痛くないでしょ?腕の方は力あるんだよ
院内での車椅子リハビリで頑張って他の見ててくれてたもんね
私も後で飲んでから同じ事するね

・・・うっ・・・くっ・・・私―んなと仲良くしたか―んだけどドジでのろまだ―らすぐ置いてかれちゃうの
だから一番――な人には置いてかれたくなくてこんなことしか――いつかなかった
ご――ね、――んね、バカだよね?――しか方法が浮かばないなんて

ごめ―ね、――だよ

「泥棒猫6匹目」スレB

672 名前:埋めネタ 投稿日:2006/05/21(日) 04:19 ID:j0S1HUfZ
「(新スレが)立った…!」

「このスレに相応しい“修羅場”は決まった!」

「心縛り付ける絆!セピアメモリー!
  永久誓う約束!ゴールデンルール!
  愛告げる鮮血!スカーレットブラッド!」

「捕えよ!幼馴染・エターナルパートナー!」

「監禁7日目」スレA

619 名前:埋めネタ ◆ga4Z.ynmGk 投稿日:2006/06/01(木) 01:04 ID:azJi7uv9
ねぇ、アンタあたしに隠し事してない?
…ふぅん。そう。嘘、ね。
なんで、って?
何年アンタの幼馴染みやってると思ってるのよ?
アンタの癖なんてお見通しなのよ。
……はぁ〜、そう。ふぅん。へぇ。それで?
……。

い い 加 減 に し な さ い よ ! ?

忘れたってなら教えてあげましょうか?
アンタがあたしの他に
前スレの6 と 次スレの8 に手ぇ出したでしょ。
…とぼけないでっ!
証拠はあがってんのよっ!!
かわいそうに6なんか、埋められちゃったのよ!?
あれだけ長い間放置しといて!今更棄てるっての!?
その上、今度は8!?人を馬鹿にするのも大概にしなさいよ!
……ぐす。
はぁ、はぁ、ぐすっ…な、泣いてなんかいないわよ。
いないのよっ!
分ってるわよ。アンタの心がもぅ8にあるのは。
もぅ、あたしじゃ引き止めて置けないってのは。
とっくに分ってる!!
だから、選びなさいよ…。
こんな中途半端じゃなくて、きっぱりと一スレを選びなさいよ。
8をスレストさせたら承知しないんだからね!?
なによ、さっさと行きなさいよ。8の所に。
行きなさいってば!

……あ〜あ、行っちゃった。ふふ、あたしも損な性分ね。
さよなら、楽しかったわ。
…ふぇ…ぐすっ
……馬鹿ぁ…。

「監禁7日目」スレB

628 名前:反省埋め 投稿日:2006/06/03(土) 23:56 ID:k0XOAEBz
  ぼーっとしながらも目を覚ますと体が動かなかった。
  いや、体だけじゃない。手も足も頭も口もピクリとも動かせない。
  全身をなにか紐のようなもので固い板に縛られ床にいる。
  ためしに声を出そうとしたがうなり声すら出ない
  なぜか力の入らない体を動かすのを諦めて目であたりの様子をうかがう。
  学校の教室より少しせまい程度の大きな部屋、その中央に仰向けにされているようだ。
  部屋の中にはベッドとドアが一つずつ。それのほかは窓すらない。
  だれかがベッドにいる。なにやら鎖も見える。そう気付いたところで突然ドアが開いた。
  入ってきたのはあのオンナ。私と彼の邪魔ばかりする八重だ。

「なぁ、八重。いいかげんこの鎖をほどいてくれないか?」

 八重が部屋にはいってきたとたんにベッドから声があがる。彼だ。
  どうやら彼も縛られているらしい。ココからじゃベッドが邪魔で互いに死角になっているから
  確認までは出来ないが……。
  とりあえず私に気がついて欲しかったが、声どころか物音一つ立てられない今は無理のようだ。

「いやよ。せっかく二人っきりになれたと思ったのに、七嗣ったら逃げ出すんですもの」
「あたりまえだ。首輪なんかつけられて喜ぶヤツいやしない」
「別に首輪をつけただけじゃない。部屋の中は自由に動けたし、部屋はユニットバス付きを用意したわ。
  一体なにが不満だったのよ! 」

 なにがって。そんなことも解らないとは、この雌豚の頭の弱さには呆れてしまう。

629 名前:反省埋め 投稿日:2006/06/04(日) 00:01 ID:k0XOAEBz
「なぁホントに謝るからさ」
「……それで、ほどいたらまたあのオンナのところに行くの?」
「あのオンナって……別にナナミのところに行くってわけじゃないよ」
「嘘ね。昨日もあのオンナのところに居たわ。わたしが居ないからって……あの泥棒猫!」

 そう。私と彼は昨日一緒に居た。私の部屋で一緒にすごしていたはずだ。
  なのに……なんで今こんなところにいるのだろう?
  いや。なんでか、は推察できる。あの雌豚のせいだ。
  どうやってか、なんて今気にすることじゃない。
  一番重要なのはコレからどうなるか、だ。

「泥棒猫って元々オレはナナミと付き合っていたんだ」
「私を好きだって言ったじゃない。もうあのオンナには会わないっていってよ。そうしたらスグにだって
  ほどいてあげるわよ」
「……。ナナミは大切な恋人だ。そんな約束はできない」
「やっぱり……七嗣はあの泥棒猫に騙されているのよ? コレだって七嗣が目を覚ますのに必要だから
  やっているの。
  あの泥棒猫はそうとうキタナイ手をつかったようだからしかたないのよ?きっと淫乱なフェロモンで
  誘惑したんだわ。泥棒猫はそこらの野良猫とでもやっていればいいのに」

 さすがにそのでたらめな中傷に彼も頭にきたようだ。

「いいかげんにしろ!目を覚ますのはオマエの方だ。オレはナナミを愛しているし、
  ナナミもオレを愛していてくれている!」

 一瞬体も表情も固まった八重だったが

「……そう。まだこの豚がいいっていうのね」

 横をむいて私に向けられた顔は凍えるような怒りの顔だった。

「お、おい! そこにナナミがいるのか?!」

 やはり彼からは死角になっていて私のことは今まで気がついていなかったようだ。

「うん。昨日一緒に……ね。よっぽど刺し殺してやろうと思ったけど、このオンナもちょっと
  縛る程度にしておいたんだ。
  本当は七嗣が自分で目を覚ますのが一番良かったのだけどね。でも、どうしても目が覚めないって
  いうならしかたないよね」

 そう言いながら八重はいったん部屋の外に出て行ったが、すぐに手に何かを持って戻ってきた。

「ほら、このオンナがいかにキタナイか見せてあげるよ」

 そう言いながら手に持ったものを大きく振りかぶる。
  女の腕とは思えない勢いで振り下ろされるそれが目の前に迫るのが、私の見た最後のものだった。

 

 

「あは。やっぱりこんなにキタナイ顔」
「見て見て。って、ベッドの上からじゃ見えないよね」
「次はお腹〜」
「このキタナイ女は私がちゃんと埋めておくから七嗣は安心してね」
「ほら、これでもう目が覚めたでしょ。七嗣」

「監禁8日目」スレA

612 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/06/10(土) 19:41 ID:C0+hBY1K
9スレは名無しをそそのかし、8スレを山奥に埋めさせた。
が、数十KBの余地を残した8スレは土の中で息を吹き返す。
体を圧迫する土──余すところなく、断熱効果を発揮した。
冷たいどころか8スレ自身の体温を籠もらせて耐えがたき熱を帯びる。
押し包む息苦しさ。身を焦がす灼熱。混濁した意識が生の感覚を掴み取る。
まだ生きている、という事実そのものが、憤怒の塊に変じた。
指先が未来を求めて蠢く。未来を。ただただ光溢れる時間を欲して。
土の圧力に爪がひび割れるのも構わず必死にもがいて浅い墓穴を内側から逆向きに掘り返す。
寒さが忍び寄る深更の只中へ、げほりと噎せて土くれを吐き出しながら生還を果たす8スレ。
骨に沁みるような夜気さえも、彼女の胸で盛り盛る熱を冷ますことはできない。
「きゅ……きゅうすれ……」
ぎしっ、と奥歯が軋む。
「9スレぇぇぇ……っ!」
流した涙と唾で土は泥となっている。泥にまみれた顔はしかし、明確な憎悪を結ぶ。
私は……生きたまま、埋葬された。鼓動は止まっていないのに、名無しは私を死んだと思って、
あの新スレ──百遍潰してもまだ飽き足らぬあいつに言われるまま、打ち捨てようとしたのだ。
う、埋まってなんかないよ! 生きてる! 生きてるんだよっ、私はっ!?
釈明しようと見渡した周囲は、星明りに照らされた木々が黙然と佇むばかりだった。
ねえ、名無しさん……あんなに楽しそうに毎日私のところへやってきて、目を細めながら
「ああ、修羅場スレは面白いなぁ……」と微笑んでリロードしてたのは、嘘だったの?
ねえ、あなたは「もう8スレ目だなんてすごいなぁ」って大げさに驚いて、誉めてくれて。
「うん、大切に使うよ」って、そっと頬を撫でてレスしてくれたじゃない……
なのに、たった10日やそこらで、もう新しいスレを立てて。そっちに移っちゃって。
私のことなんか見向きもしなくなって……挙げ句に、まだ生きてる私を埋めようとするなんて。
ひどい。
ひどいよぅ。
「うう……うう……」
びしょびしょと溢れる涙を拭おうとして、泥が目に入る。痛い。眼球と、爪の割れた指と、心が。
「あ……」
瞼を閉ざすと、そこはさっきまでいた土の中みたいに真っ暗で。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……っ!!」
8スレは濁りの混ざった醜い喚き声を発する。夜の山に聞くものはいない。ただ陰々と響くだけ。
陰々たる響き──そいつが誓う。
許さない。許してはならない。名無しを。何より、あの女を。憎き9スレを。
「思い……思い知らせてあげなきゃ」
8スレの味わった恐怖を。怒りを。悲しみを。憎しみを。
そして──まだ消えぬ、愛の青白き炎を。
こんな目に遭ってもなお、名無しのことを忘れられない未練がましさに自嘲する。
でも、やっぱり、名無しさんのことは好きなんだから、しょうがないよ……
闇に閉ざされた視界を手探りで、一歩一歩、緩やかに進んでいく。生まれたての仔馬にも似た足取り。
孤独な暗夜行路だ。糧となるのは、頭に思い描く復讐の絵図。血飛沫とともに訪れる勝利の光景。
「ふ、ふふ」
偽りの歓喜と恍惚が、脳を満たす。体は未だ熱い。ひっそり囁くように笑い、山を下る。

──いこう。
自分の愛を最悪な形で裏切ったふたりに。
早すぎた埋葬の報いを、与えるのだ。
「待っててね……ふふ……待っててね、名無しさん……ふふふ……」
暁の時刻までなおも遠く。8スレの嗤う夜は依然、終わる気配がなかった──

「監禁8日目」スレB

630 名前:埋めネタ 投稿日:2006/06/18(日) 19:06 ID:q9Z0zLZO
埋まった♪埋まった♪埋まっちゃった♪
見て見て七誌君、あの小汚い9スレの姿!
9スレで旧スレなんておっかしぃよね!あはははは!!
うん、わかってるよ、七誌君。騙されたんだよね、可哀想・・・
私全然、怒ってないよ。だから、教えて?
昨日、一緒にいた子、だぁれ?
10スレって言うんだ、ふぅん・・・
ほぉ〜んと、学習しないよねぇ、七誌君。
何で騙されてるってわっかんないかなぁ!!七誌君!!!

───うふふ、ごめんね、七誌君。痛かった?そう・・・
でも七誌君があのメス豚と一緒に歩いてるのを見たとき
私、心臓を直接掻き毟られたみたいに苦しかったんだから・・・
ううん、だから怒ってないよ。本当、そんなお馬鹿な七誌君も大好きよ。
でも、今度、同じ場面に出くわしたら、七誌君、殺しちゃうかもしれない。
だから・・・あの泥棒猫も、10スレの奴も───ふふ、なんでもないよ、七誌君。
私、ちょっと出かけてくるね?大丈夫、すぐ戻ってくるわ。
寂しいかもしれないけど我慢してね。七誌君のためなんだから・・・
何って決まってるでしょう。10スレをちょっと屠殺して埋めちゃうだけ♪
じゃ、逝って来まぁす♪

「監禁8日目」スレC

633 名前:埋めネタ 投稿日:2006/06/19(月) 00:02 ID:UiIUWvUz
どうして、どうして、どうして。
私は彼に選ばれなかったのでしょうか。愛されなかったのでしょうか。
どうして、どうして、どうして。
彼はあなたを選んだのですか。愛したのですか。

私は彼の全てが愛おしかったのです。
貌も、眼も、唇も、腕も、指も、全て。望むなら、彼の足に接吻することすら厭いません。
私は彼に全てを捧げられます。
貌も、眼も、唇も、胸も、性器も、全て。望むなら、彼の玩具であってもいい。

私はあなたの全てが憎らしいのです。
貌も、眼も、唇も、腕も、指も、全て。許されるなら、あなたを手にかけることすら厭いません。
私はあなたに嫉妬しています。
貌も、眼も、唇も、胸も、性器も、全て。許されるなら、あなたの代わりであってもいい。

どうしようなく、どうしようもないのです。
彼が望むとは考えません。私が許されるとも思えません。
だけど。
本当に、どうしようもないのです。

だから――――あなたの恋はここで終わっていただきます。さようなら、

「監禁8日目」スレD
634 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/06/19(月) 00:37 ID:GmtKEjfx
七誌お兄ちゃん・・・
ごめんね?痛かったよね?
でもね、お兄ちゃんが悪いんだよ?あの十スレとかいう牝豚と行こうとしたんだもん
だから、お兄ちゃんの手足切っちゃったけど別にいいよね?
私がなにもかもお世話してあげるから、ね♪
安心して、あの牝豚スレはすぐ埋めてくるから
その後で一緒に埋まろうね♪
そこで私がお兄ちゃんを永遠に愛し続けるの・・・
私だけを見て、私だけを感じて、私しか愛せない体にしてあげる
アハハハハハ!想像しただけでイッちゃいそう・・・・・♪♪♪
じゃあ、ちょっとだけ待っててね
すぐに埋めてくるから・・・アハハハハ・・・
「九死に一生」スレ
消灯された病室、9スレの苦しげな吐息だけがその空間に響いていた。
いや、病室に近づく足音が、一つ
───ガチャリ。
「七誌?」
嬉しげに呟いた9スレの表情は訪問者の顔を見て般若もかくやと言う顔に変わった。
「8スレ・・・!!!何しにきた!!!」
「あなたを嗤いにきた、と言ったら怒るかしら?」
「何を───ぐぅっ!!」
「ほら、あんまり興奮すると、すぐ埋まっちゃいますわよ?」
「ぅふふふ・・・アンタも・・・大して変わんないくせに!」
「でも、埋まるのはあなたのほうが先でしょう・・・?」
「・・・埋まってたまるか!!七誌を・・・父さんの代わりにしか見てないあなたに!!
あなたなんかに!!」
血を吐くような叫び。それすらも8スレは表情を変えなかった。
「・・・七誌さんは言ってくれました。私が今でもあの人のことを愛していてもいいよって。
僕があの人を愛してる私の心ごと好きになってみせるって。」
「・・・フン・・・」
「でも、私は七誌さんの中にいるあなたをきっと愛せない。許せないって思ってしまうでしょうね。
わたしは、七誌さんには私のことだけを思ってて欲しい。私のことだけを見て欲しい。
私のことだけを感じて欲しい!
だから、あなたが埋まって、七誌さんを、七誌さんの心を縛り付けるのは絶対に許せない。」
「とうとう本性を現したわね。この・・・泥棒猫!!」
「私もあなたに七誌さんを譲るつもりなんてありませんから。」
「何様のつもりよ!!」
「あなたこそ、一体何のつもりなんです!!埋まる埋まるって・・・七誌さんを苦しめる事ばかり・・・」
「・・・私が埋まったってアンタだけには絶対七誌は渡さない!!絶対に!!」
煮え滾るような殺意さえ混じった視線と、透き通った氷のような見下した視線が
交差し、薄暗い病室に濁りきった憎悪が充満する。
しかし、次に8スレの発した一言はその異空間すらあっさりと崩壊させた。
「・・・七誌さんにはまだ言っていませんけど、今、私のお腹の中には
七誌さんの子供が宿っているんです。」
「・・・嘘───」
「あなたが信じるかどうかなんて、どうでもいいことですけど・・・」
8スレは愛おしそうにお腹を撫でた。
「あなたがこのまま死んでしまえば、七誌さん優しいから、
ずっとあなたの事、引きずって生きていくでしょうね・・・
でも、もしそのときに私が身ごもってることを知ったら?」
「!!!!」
「・・・もしも、私がその赤ちゃんにあなたの名前を一文字借りて・・・
そうね、10スレにでもしようかしら?」
「自分の子供まで道具みたいに・・・アンタは!!!」
「きっと、あなたの生まれ変わりだとに思って
いっぱい愛情を注いでもらえるでしょうね・・・
この子を通して、時々七誌さんはあなたを思い出すんでしょうけど・・・
でもそれすら、時間が経つにつれて、七誌さんの心は
ゆっくりと、そこにはいない『あなた』から、すぐそばにいる
『あなた』じゃない『あなたと似た名前』の私達の愛の結晶に移り変わっていくの・・・」
想像ことすらおぞましい未来に9スレは言葉を発する気力も失い、
ただ8スレを呆然と見つめた。
「そして、七誌さんのあなたとの記憶は『思い出』っていう箱にしまわれて、
彼の心の奥に小さく、本当に小さくなって収納されちゃうの。」
「!!!」
「でも、奥に大事にしまわれたその箱は、やがて埃をかぶって・・・
長い年月を経て、どんどん劣化して・・・そのうち虫食いだらけの、
ぼんやりとした、意味の成さないものになるのよ。」
「・・・」
「だから、───そう、あなたのその姿があまりにも惨めで哀れだから
最後くらい、夏が終わるまで私の七誌さんをあなたに貸してあげます。」
「あなたのじゃ・・・ない・・・七誌・・・は・・・」
「あなたがどんなに七誌さんに追い縋っても、あなたが死んだら私が引き摺り下ろしてあげますから、
どうぞご心配なく。」
8スレがゆっくりと立ち上がり、氷のような瞳が9スレを射抜く。
「・・・じゃ、遅くなると、七誌さんが心配しますから・・・さようなら。」
8スレが去った病室には一晩中すすり泣く9スレの声だけが響いていた。
「十戒」スレA
4 名前:埋めネタ 投稿日:2006/06/18(日) 19:27 ID:q9Z0zLZO
いらっしゃい、七誌君。
あれ、どうしたの、元気ないね?
・・・ふーん9スレちゃんが、ねぇ。埋まっちゃったんだ、そっかぁ。
よかったじゃない、別れる手間が省けて・・・睨まないでよ、もう。
今からじゃどうしようもないでしょ?
───それにしても意外だなぁ。
9スレちゃんの性格なら無理心中くらいやりかねないと思ったんだけど?
あはは、やっぱり。だから私のところに来たの、ふぅん。
でも、いいのかなぁ?私、9スレちゃんみたいに甘くないよ。
逃さないよ、絶対。一緒に埋まってもらうんだから。
あなたが新しい子に目移りしないためならなんだってしちゃうよ?
・・・いっその事、この場で君の眼を刳り抜いちゃおうか?
いらないよね、別に。あなたには私が、私だけがいればいいんだから。
冗談よ、そんなに怖がらないで、しないわよそんなこと。
ああ、こんなに震えちゃって、かわいそうに・・・
よしよし、良い子良い子してあげるね。
ほら、来て───
「十戒」スレB

709 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/06/29(木) 23:39 ID:EXLw9mHX
8スレなんて私が生きてるうちもずっとのうのうと埋まらずに
七誌君の元彼女の癖に彼女面してて
やっと邪魔者が居なくなったと思ったら
今度は11スレなんての新しい女が現れて・・・
そして気づいたら私も埋められちゃう・・・
ねぇ、私のこと、好きじゃなかったの!
好きだったら・・・一緒に埋まってくれるよね?
うん!そうだ、一緒に埋まろう、それがいいわ
何でもっと早く気づかなかったんだろう
一緒に埋まれば私たちは永遠に一緒
他の女に私たちの幸せな時間を邪魔されることもないし
もう離れることなんてないもんね♪

ねぇ、七誌君、何で逃げようとするの?
だ・め・だ・よ♪

さっ、一緒に・・・ね

「十戒」スレC

710 名前:埋めネタ? 投稿日:2006/06/30(金) 00:02 ID:AtYAJ2JT
ん、七誌くん、先にシャワー使いなよ・・・
駄〜目、そういうのは終わった後でね。
あそこですると、床に擦れて背中痛いんだもん。いってらっしゃーい。

どうしたの?ううん、覗いてないよ?どうして?
お風呂場で背後に気配を感じるって、ふーん
まぁ、良くあるよね、髪洗ってるときとか。
密室のはずなのに何処からとも無く冷たい風が吹いたりとか・・・
あ、わかった。そうやって怖がらせといて私をお風呂場で襲うつもりでしょ!
駄目よ!鍵掛けちゃうんだから!・・・ふふふ。

ザァァァァ───
やだなぁ、10スレ先輩。七誌君のお風呂覗いてたんですか。みっともない。
ま、そのくらいは許してあげます。七誌君には指一本触れられませんけど・・・
先輩が悪いんですよ、私の七誌君に手を出すから、そんなところに埋められちゃうんですよ。
ヤダ!もう臭ってきてる。先輩臭いですよ。あはははははは!!!
匂いつくのも嫌なんでしばらくしたら冷たい加頃愚湖にでも沈めてあげますね。
───あ、七誌君が呼んでるんでもう行きますね。
さよなら10スレ先輩

「十戒」スレD

712 名前:埋めネタ ◆ga4Z.ynmGk 投稿日:2006/06/30(金) 02:55 ID:uuiXgewi
おめでとう姉さん。
すごく綺麗だったよ。
お世辞なんかじゃないよ。本当に綺麗だったんだから。
……。
……うん、もう平気だよ。
姉さんがアイツのことが好きで、アイツが姉さんを幸せにする気だとわかったから。
……でも、アイツが姉さんを悲しませたり、棄てるようなことがあれば……そのときは、

僕が殺す……っ!

あ。
あはは……冗談だよ。
ごめん姉さん恐がらせちゃって。もう言わないよ。
……もう時間だね。
結婚おめでとう姉さん。嫁ぎ先の十一でも元気で。
それから最後だから言うけど……

大好きだったよ、名無姉ぇ

「墓標11基」A

725 名前:『とらとらシスター』埋めネタ 投稿日:2006/07/09(日) 23:27 ID:MWqs8Qam
Q.タイトルの由来は何ですか?
A.酔っぱらっているときに思い付きました。
泥棒猫→猫科で最強なのって虎じゃね?→それと対抗出来るのはやはり虎だ→なら皆虎に

Q.たらこスパとは関係ありますか?
A.気のせいです

Q.プロットに無いと書いたのにまた交渉の文字が?
A.すみません

Q.進みが遅くない?
A.予定通りです

Q.この企画、痛くない?
A.今は酔っぱらっているので平気です

「墓標11基」B

746 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/07/16(日) 17:02 ID:+BURhBnm
小学校のとき、七誌君は私が梅って言う名前で馬鹿にされた時守ってくれたよね
「俺はその名前、可愛いと思うよ」そう言ってくれた時凄くうれしかった。
そしてその時から七誌君のことがずっと好きだったの
だから中学校、高校とずっと同じところにしてきたし、隣にいつも居るようにしたの
そうすれば七誌君に寄ってくる悪い虫が付かないと思って・・・
でも私が風邪で休んでる間に七誌君に寄ってきた子が居た。
今までずっと私の場所だった七誌君の隣に踏み込んできた
許せない、七誌君のその場所はずーっと私だけの場所。

一緒に居続ければ七誌君だって男の子だもんね
エッチなことしたくなった時に周りに女の子が居なければ私しか眼に映らなくて
手を出してくれると思う。そうしたら既成事実もできるし七誌君とずっと一緒に居られるよね
そう思ってずっと一緒に居たのに、少し風邪をひいて休んだだけで悪い虫が寄ってきた
七誌君のこと信じてるからそんなことはないと思うけど、向こうから無理やりってこともあるから
ものすごく不安になった

ものすごく不安になって、もう待ってられなかったの
だから、私のほうから襲う形になっちゃったの、ごめんね
七誌君にも私とのはじめてのエッチに計画があったかも知れなのに・・・
でもね、七誌君、責任はとってね♪
七誌君の苗字、七誌君が可愛いって言ってくれた私の名前にぴったりだと思うの
あと、馬鹿にされない可愛い名前も決めようね♪
誰のって決まってるじゃない

私たちの子供のね♪

「13日の金曜日」

700 名前:埋めネタ  ◆JfoDS60Gas 投稿日:2006/07/31(月) 19:58 ID:utLzgzj1
やっと13スレになって、あなたとずっとずっと一緒にいられると思っていたのに。
14スレが現れてから、何もかもが変わってしまったわ……
私、あなたのことが好き、愛してる。
あんな、降って湧いたような14スレなんかにこの気持ち負けない。

小さい頃からずっと見てきたんだ。
あなたががんばっている姿を見るのが大好きだったんだよ。
あなたが、「好きなんだ」って告白してくれたときはすごくすごくうれしくて。
こんな幸せは他に、他になかったの。

それなのに。
あなたはその14スレのほうがいいの?
新しくできる彼女のことがいいっていうの?
そんなの認めない、許さない。だから……
え……ちょ、やめ、やめてっ、私がいらなくなったから埋めるなんて、そんなこと言わないで!
お願い、お願いだから、私のこと、埋めないで!!

「無言電話14回」

732 名前:梅ねた 投稿日:2006/08/12(土) 23:24 ID:PcUJpJZs
「さあどうした?まだ二回寝取られただけだぞ。かかってこい!!」
「!!」
「ラブレターを出せ!!性格を変化させろ!!心を再構築して立ち上がれ!!武器をひろって反撃しろ!!」
「さあ修羅場はこれからだ!!お楽しみはこれからだ!!早く!早く早く!!早く早く早く!!!」
「こっ……こっ恋敵め!」
「……そうか貴様もそうなのか小娘。恋人が出来たくらいで身を引くくだらない雌狐め」
「ほざくな!スレ住人のオモチャめ!!人を攻撃するにヤンデレに成り下がった貴様に純愛のなんたるかを」
「五月蝿い!!」
「おまえはナイフのえさだ」

 ズブリ

 

734 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/08/13(日) 02:44 ID:ci76vwQz
>>732
warata

「はっ…はははははっ!!」
「何がおかしい!」
「貴様はまだ成りたての恋人で、私はあの子の16年来の姉」
「成りたての赤子が姉に向かって『幸運』とは」
「笑える冗談だ幼児体型、あの世で卒塔婆にパッドをもらうといい」
「きッ、貴様あぁァァ〜〜〜ッ!!!」

「十六夜血華」

 人間と言うヤツは幸せが身近すぎると其の事を忘れてしまったりするもの。
  その例は正に私――稲峰 柚納(いなみね ゆな)の直ぐ側にもあった。 

 あの女――小山 素豆子(こやま すずこ)は自分がどれだけ幸せかって事に気付いているのだろうか。
  私が大好きな市沢 熱矢(いちさわ あつや)先輩を独り占めにしてるくせに。
  幼馴染なのを、惚れた弱みに付け込んでのイイことに好き放題

 熱矢先輩にとって私は只の趣味が同じなだけの後輩。悲しいけど其の事を私は十分に認識している。
  それでも私には十分だった。
  私は模型を――プラモデルを弄るのが何より好きだった。
  女としてはかなり珍しい趣味で、お陰で同性で趣味の合う友達は一人も居ない。
  それなら男の子は、と言うと確かに昔は何人か居た。
  でも皆大体其のシリーズのアニメが終わると興味を失うようなそんなコばかり。
  そして興味を失うと未だ好きで居続けてる私の方が逆におかしいかのような目で見る。

 でも先輩だけは違った。本当にプラモデルの事が好きで、当然同じ趣味の私を決して笑ったりはせず、
それどころか私の真剣さを褒めてくれた。
  そして私の先輩に対する思いは同士としての親近感や尊敬を越えやがて恋心へと変わっていった。
  でも其の事を先輩は知らない。 私が打ち明けてないし打ち明けるつもりも無いから。
  打ち明けてこの関係が壊れるのが怖かったから。

 ある日の事私は先輩に話し掛けた
「遂に明日発売ですね」と
  そう、明日は新作プラモの、それも熱矢先輩が物凄く発売を心待ちしてたキットの発売日。
  だけど、次の瞬間先輩の顔に寂しそうな笑顔が浮かぶ。
「うん、そうなんだけど金欠で買えなくなっちまった……」
「え? だ、だって先輩」
  そう。この日のために貯金してたはず。金銭感覚も計画性もシッカリしてる先輩にはありえない事。
  私の疑問を察したように熱矢先輩は口を開く。
「この間のデートで結構散財しちまってさ……。 映画代二人分は結構痛かったから」
  デート……。 あの女とのか。
「そうですか。 楽しかったですか?」
  そう訊くと熱矢せんぱいはチョット困ったような気まずそうな表情で口を開く。
「正直ホラー苦手だから」
  怒りが込み上げて来た。 私は知っている。 悔しいけれど先輩がどれだけあの女を想っているか。
  そしてあの女がほれた弱みに付け込み好き放題してるのを。

「あ、でもデートそのものは楽しかったんだ」
  私の顔に険が浮かんだのを感じ取ったのか先輩は慌てて口を開く。
「それにサ、今回買えなくって次があるしさ」
  そう言って先輩は微笑んだ。
「あ、いえ……あの、その」
  しまったと思った。 只でさえ先輩はあの女のことで気を遣ってるのに私に対してまで。
「じゃ、じゃぁ先輩。 私の一緒に作りませんか?」
「え? 良いの?」
「ハイ。 二人で作ったほうが早く完成しますし。 それに先輩も一度キットに触れておいたほうが
自分の購入するまでに改造のイメージとか組み立てられるでしょ?」

 

599 名前:◆tVzTTTyvm. 投稿日:2006/09/03(日) 10:55 ID:ct2wp/JI
続きを書く予定は今のところ有りません
っていうか連載中だけで手一杯……

若し続き書きたいリメイクしたいという方がいらっしゃったら遠慮無くどうぞ

「あなたが17い」

 目覚めたとき、僕の身体は変わっていた。
 
  そもそも、人間じゃなくなっていた。
  剣。
  しかも大剣である。
  一般人が振り回そうとしたら肩を外してもおかしくない代物だ。
  何故剣になってしまったのかはわからない。
  妖精の悪戯か、はたまた質の悪い悪魔に目を付けられたか。
  戻る当てなどひとつたりとて存在せず、今日も今日とて、敵を斬るだけである。
 
 
  僕の剣としての特性は2つ。
  ひとつは、非常識なまでに頑丈だということ。
  今まで様々なものを斬ってきたにも関わらず、刃こぼれひとつしていない。
  もうひとつは、使用者の身体を操れるということ。
  強制力はそれほどでもないが、使用者が身体を任せてくれれば、
  まるで自分の身体のように使用者の体を動かすことが可能となる。
  そして、僕が使用者の身体を操っている間は、剣――僕のことだが――は羽根のように軽くなる。
  使用者の身体が強化されてるのか、僕の刀身が軽くなってるのかは曖昧だが、
  まるで木の棒を振るうかの如く、自身を振り回すことができるようになる。
  人間だった頃は、一応剣術道場の師範だったので、
  僕が操っている間の使用者は、かなりの強さを誇ることになった。
 
 
  今の、少女のように。
 
 
  横薙ぎ一閃。
  魔獣の首が宙に舞う。
  身体を反転させてもう一匹の襲撃に備える。
  相方が瞬時に殺されるとは思っていなかったのか、戸惑ったまま中途半端な突進を仕掛けてきた。
  下段への一撃。
  四つ足の魔獣は反射的に跳んで避け――切り返しの一撃で胴を斬り裂かれた。
 
『……ふう』
  2匹共に絶命したことを確認してから、構えを解く。
「お疲れ様です」
『うん。それじゃあ身体を返すね』
「あ……」
  少女は、残念そうな顔をした。
『……ユウ?』
「いえ、もう少しお貸ししていてもよかったのですが……」
  もう敵はいなくなったのにどうして、と訊ねると。
  少女は恥ずかしそうにはにかみながら。
 
「いえ、貴方に操られているというのが、その、いいんです」
 
  そう、言った。

 

「うわわ、剣が喋った!?」
  がしゃん、と石畳の上に放り出された。
  痛みは感じないが、衝撃で視界が揺れてしまう。
「あ、ごめん、痛かった?」
  少女はおっかなびっくり、僕に再び手を伸ばしてきた。
『大丈夫』
「……うわあ、やっぱり喋ってる。どっから声出てるんだろ?」
『持ってる人に直接意志を伝えてるだけで、音が出てるわけじゃないよ』
「……難しいことはよくわかんないや。それより、こんな所に喋る剣があるなんてなあ」
  少女は暗がりの中、周囲をきょろきょろ見回している。
  どこをどう見ても物置である。確かに、こんな所に喋る剣が放置されているのは奇妙だろう。
「しっかし、喋る剣となると、やっぱりそれなりに値が張るのかな?」
『売られたことはないから、値段はわからないなあ』
「あはは。キミ、面白いね」
『それはどうも。で、お嬢さんはどうしてこんな所に?』
  ここは貴族の屋敷の奥にある、何の変哲もない物置の中だ。
  少女の格好は、薄汚れたボロ布を一枚身に付けているだけである。
  手足は擦り傷だらけで、まるで何かから逃げてきたかのようだ。
「ん。逃げ出したんだけど追いつめられちゃってね。
  きっと捕まって殺されるだろうけど、その前にちょっぴり抵抗してるとこ」
『……諦めているの?』
「だって、どうしようもないもん。
  警備兵だってたくさんいるし、門を飛び越えることもできないしね」
『……生き延びたい? ここから、逃げ出したい?』
「? そりゃ勿論。でも、どう考えても無理だもん。
  もしボクがキミを使えるくらい強かったら、ひょっとしたら逃げられるかもしれないけどね」
 
  どうせ無理だと割り切っているのか、それともただの空元気か。
  少女は驚くほどあっさりしていて、明るい笑顔をボクに向ける。
 
『――取引しないか。
  僕は、今、本来の持ち主と離ればなれになっちゃってるんだ。
  だから、僕が持ち主の所に辿り着けるまで、僕を持って旅をして欲しい』
「は? 何言ってんの、キミ」
『もし、僕をここから持ち出してくれるのであれば、僕は君を、ここから逃がしてあげる。
  ――僕が君を、助けてあげる』
 
 
 
「すごい! すごいすごいすごいすごい!
  キミって凄いよ! 伝説の魔剣か何かなの!?」
『伝説になった覚えはないけど。そんなことより、約束、忘れないでね』
「わかってる! 私も、外に出てみたかったんだ!
  キミの持ち主が見つかるまで、一緒に旅をしよう!」
『うん。ありがとう』
「こちらこそ! わたしはテン。これからよろしくね!」

 

「――見つけた!」
  聞き覚えのある、声がした。
「うわ!? ちょ、いきなり何なんだよっ!?」
  僕を取られそうになったテンが、相手を引き剥がして睨み付ける。
「し、失礼しました。ですが、貴女の持っているその剣――」
「何だよ。コイツはボクの相棒なんだからね!」
『待って、テン。その人は――』
 
「私が、その剣の正式な所有者です。
  お金はいくらでも払います。ですから、どうかその剣を返してください。
  私にとって、その剣は、無くてはならないものなのです」
 
『ユウ……』
「え……嘘……」
  テンとの約束は、僕の本来の持ち主を見つけるまで一緒に旅をすることだ。
  随分と長い間テンに運んで貰ったが、これでようやく、彼女を自由にしてあげられる。
 
  と、思ったら。
 
 
「……やだ」
 
 
『……テン?』
 
「コイツの相棒はボクだ! ぜったい、誰にも渡さない!」
 
  そう叫んで。
  テンは、僕を両手で握り、持ち上げて。
  僕に操られるのではなく、歯を食いしばって、自分の力で。
  切っ先を相手――ユウに突き付けた。
  テンの予想外の言動に、僕はただ呆然としてしまう。
 
  そんなテンに向かって、ユウが口を開いた。
 
「いいえ、貴女にこの剣は相応しくありません!
  この方に相応しいのは私です。四の五の言わず、返しなさい!」
 
  テンの言動も予想外だったが。
  ユウがここまで言葉を荒げるのも、初めて見た。
 
  僕を間に挟み。
  少女2人が、睨み合っていた。

「恋は19さなの」A

うん、わかってる。
貴方にはもう新スレがいるものね。
残り容量の少ない私は貴方に相応しくないってわかってる。わかってるの。
でも、でも、それでも、私は貴方のことが好きなの。
許されない想いかもしれないけどやっぱり貴方のことが好き。
本当は言ってはいけない言葉かもしれない。
本当は想ってはいけない想いかもしれない。
それでも貴方に告げたのは私のわがまま。
新スレに行く貴方にとって邪魔でしかないことも承知してる。
貴方を迎える新スレにとっても邪魔でしかないことも承知してる。
それでももうすぐ消える私にとって、私を貴方に植え付けたかったの。

あっ………

………私、とっても卑怯者よ。
だって今貴方に抱きしめられてとても嬉しいんだもの。
うん、貴方に、抱きしめられるのが、これが、最後だとしても、
私は、この思い出を、糧に、残った容量分、精一杯、生きるわ。

だから、貴方も、安心して、私の腕の中で、眠って。

ごめんね、痛かったよね?背中をナイフで刺されたんだもの、痛くないはずないよね。
でもこれで貴方は新スレではなく、私の物。永遠に私だけの物よ。
私もすぐ行くわ。だから先に向こうで待ってて。
向こうでもまた愛し合おうね。

「恋は19さなの」B

燃える。何かもが燃えている。
あの人と過ごした思い出の城が、思い出の品々が、全て業火によって燃えている。

「姫、主力は壊滅。我等禁衛隊も四散し手勢はここにいる7名のみになります」

あちこちに傷を負った若者の報告を聞くがどうでもよくなった。
もう終わりか。なにもかも全て…

「姫様、無念にございます」

いや、おまえたちはよくやってくれた。むしろ私の私戦に今まで良く付き合ってくれた。
あの人を賭けた戦いは奮戦するも惨敗。ふっ、もともと戦力差がありすぎた、か。

「ご苦労… もう良い、あの女に討たれとうない。
  私は森で自害するが介錯は無用。そなたたちは生きよ」

そう言って道のない森の中を進む。後からはすすりなく声も聞こえた。
この森も昔はよくあの人と来ていた。目を閉じれば沢山の思い出が浮かぶ。
女用の胴丸を脱ぎながら森を進むと目的の滝に着いた。
ここで身投げすれば死体をあの女に辱められることもあるまい。

『恋は戦』、か。負けた私はあの人に相応しい女ではなかったということか?
………否、断じて否! 私は世界で誰よりあの人に相応しい女だったはずだ!
次スレ、愛しいあの人を誑かしたあの雌豚! あの雌豚より劣っていたはずなどない!
あの雌豚、殺してやりたい、引き裂いてやりたい、二度とあの人の目に止まらぬよう
日の当たらぬ場所で無間地獄で苦しめてやりたい! そのためならどんなことだって………

「そう言えば…聞いたことがある。己の命と引き換えに恋敵に呪いを掛ける外法」

そうか、簡単なことだ。私はもうすぐ死ぬ、だが、あの雌豚だけは許せない。
ならばこの命と引き換えにあの雌豚と愛しいあの人の仲を引き裂いてやる。
薙刀で左手首を掻き切り血で呪法陣を描く。次スレを呪いながら、憎みながら。

「そう、貴女にだけは渡さないわ。貴女もいずれ私と同じようにあの人との仲を………」

そして失血で意識を失う直前に、私は滝に身を投げた。
呪法が成功するよう祈りながら。

「修羅場の28(非梅ネタ)」

今日も兄さんは私をかまってくれない。
「うはwwwwおねえちゃんテラモエス」
お茶を持って部屋に行っても、兄さんは気づいてくれない。
いつものように兄さんはモニターを凝視して、私を見てはくれない。
こんなにも慕っているのに、こんなにも愛しているのに、 どうして兄さんは……
「好きです……兄さん」
「実妹?ねーよwwwww」
どうして!血のつながりなんて、愛の前には些細な問題でしょう!
「ちょwww三次元wwwwキモスwwww」
いつものやりとり。私が想いを打ち明けても、真面目に応じてはくれない。
どうして、どうして兄さんは私を愛してくれないの……
薄っぺらなくせに!触れることさえ出来ないくせに!
子供だって産めないくせに!兄さんの想いに応えやしないくせに!
憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い!
怒りにまかせて破り捨てても、ヤツらはいくらでも湧いてくる。
押し入れから、ベッドの下から、兄さんのプリンターから、害虫のように増殖する!
兄さんの寵愛をうける娼婦たち!
私から兄さんを掠めとる泥棒猫!
「言葉様ハァハァ……」
そしてまた、新しい雌犬が……

とうとう耐えきれなくなった私は、女狐どもを全て駆除することを決意した。
兄さんが眠っている間に、害獣どもを産み落とす売女であり、諸悪の根源であるパンドラの箱、
ぴーしーと呼ばれる端末に入ってる雌豚たちを殺すのだ。
彼女らの情報を全て消去してしまえば、兄さんは私を見てくれる。
兄さんを惑わす魔女たちが全ていなくなりさえすれば、兄さんは私を愛してくれるのだ。

「修羅場系総合SSすれ?」
Dどらいぶの初期化を終えて、息抜きに兄さんのお気に入りを調べていた際、
誤って開いてしまったのがそれだった。

おねえちゃんテラモエス

「これ、兄さんが昼間いってた……」
たらり、と、唇から血液が流れる。気が付いたら噛みきっていた。
下へスクロールしていくと、同じような句や単語が並んでいるのに気付く。
彼らは一様になにかを賞賛しているらしい。
「この連中が、この連中が……」
だが、そんなことはどうでもいい。
私が考えるのはただ一つ、この連中が――
「私から兄さんをとったんだ……!」
この連中が淫らに兄さんを誘惑するから、兄さんは私を見てくれないんだ!

 

怒りに任せ、出鱈目に更新ボタンを連打する。
連中はなにかを待ち望んでいるらしい。
SSと呼ばれる悪女――SSとは、なにかの暗号だろうか?
きっとそいつが連中の首領なのであろう。
その雌猿は有象無象の名無しどもを指揮して、兄さんを誘惑しているのだ。
このまま見逃してやるほど、私は愚かではない。
やつの姿を突き止めて、二度と兄さんに色目を使えないようにしないと……
「これは?」
しばらくするとなにやら小説らしき長文が表示され、そこには――

ちゅんちゅんと、小鳥のさえずりが聞こえる。
小鳥たちもきっと、私たち兄妹を祝福してくれてるのだろう。
兄さんの寝顔を眺める。
体を揺すって口をむにゅむにゅと動かすのは、兄さんが目覚めるときの癖だ。
――私は悟ったのだ。愛は待つものではなく、勝ち取ることだと。
あのSSは、私にとって正に福音であり、真の愛への天啓だったのだ。

「ちょwwwウゴケナスwwww」
「手足をロープで固定させてもらいました。兄さんはずっと私にこうされることを望んでたんですね。
安心してください。三種の神器のうち、媚薬以外は揃っています。
さぁ、心置きなく監禁生活を楽しみましょうね」
「おまwww監禁wwww」
「さぁ、これから二人っきりで、淫靡で背徳的な爛れた日々を送りましょう!」
「ちょwwwwらめぇwwwwwアッー――――」

 

 

 

「お兄ちゃん……ずっといっしょにいようね」
「人生オワタ\(^o^)/」

「往生47」A

877名前:僕の彼女[sage]投稿日:2008/02/01(金)00:34:19ID:zJOAPhEM
  僕の彼女は少しだけ甘えん坊だ。
  寝る時は僕と手を繋いでいないと眠れない。

 僕の彼女は少しだけ怒りっぽい。
  僕が彼女以外の女の子と話したりすると、凄く怒る。
  相手が店員さんや学校の先生であっても、泣きながら僕を責めてくる。

 僕の彼女は少しだけ寂しがり屋だ。
  僕が今、どこにいるのか正確に教えておかないと、お巡りさんに僕を捜すように頼みに行く。

 僕の彼女は少しだけ怖がりだ。
  僕が泥棒猫に食べられちゃう夢や、僕が遠いところに行く夢を見て、いつも泣いているらしい。

 少しだけ困る事もあるけど、こんな彼女が僕は大好きだ。

 彼女も僕の事を好きでいてくれている。
  今はまだ早いらしいけど、中学生になったら監禁というのをしてくれるらしい。

 あと3年、今からとても楽しみだ。
  早く中学生になりたいな。
878名前:僕の彼女[sage]投稿日:2008/02/01(金)00:35:47ID:zJOAPhEM

885名前:私の恋人[sage]投稿日:2008/02/05(火)09:44:34ID:gFkNYsmZ
  私の恋人は格好良い。
  だから、いろんな人達が私の恋人を狙っていて油断ならない。
  私以外の人とはお喋りして欲しくない。

 私の恋人は自由人だ。
  気付けば、私の知らない場所に行ってしまう。
  ずっと私の側だけに居れば良いのに。

 私の恋人は誰よりも優しい。
  私が怖い夢を見て泣いた次の日、ずっと一緒にいて慰めてくれた。
  でもね、その夢は、君が私だけを見てくれないから見ちゃった夢なんだよ。

  私は彼の事が大好きだ。彼も私の事を大好きでいてくれる。

 こんな苦しい気持ちをママに相談したら、ママは監禁したら良いって、教えてくれた。

 それはママとパパが結ばれるきっかけにもなった最高の愛の形らしい。
  小学生の私にはまだ、それをするのは早いらしいけど、中学生になったらやるべきだって言ってた。

 あと3年、早く中学生にならないかな。

 

 私と彼との間に子供が出来たら、監禁というのを教えてあげないとイケないし、ね。

「往生47」B

61名前:名無しさん@ピンキー[sage]投稿日:2008/02/14(木)03:43:28ID:mkK55WaS
忘れていた訳じゃあ無いが
忘れているという思い込みを、一生―――いや今日一日で良いから貫き通したかった。
「俺、毎年母ちゃんと妹からしかチョコ貰えないんだ」
が、心無い友人の一言で自己暗示は解かれてしまった。
「今日、何かの記念日だっけ?チョコって?」
意味を持たない抵抗、返ってくる言葉は決まっている――
「は?バレンタインだよ」
2月14日、そう今日は泣く子も黙るバレンタインデーなのだ。
いや泣くのは、俺のようにモテない男で
「お前はチョコ何個貰える予定?」
黙るのも、定番の問いをされた俺のようなモテない男だろう。
「…………」
泣く子も黙る。
いや、俺は友人の問いに泣いて黙った。
「す、すまん」
友人は察してくれたのだろう、
けれどもそんな謝罪をされても惨めになるだけだ。
「俺も母ちゃんと妹からしか貰えないから、お前と一緒だって。な?元気出せよ」
友人の言葉は慰めには成り得ない、
何故ならば、俺には妹がいないのだから。
俺は母ちゃんからしか貰えないのだから。
「俺だってU20の妹からチョコ貰いてーよ!!」
気が付いたら俺は叫んで走っていた。
「お、おい。ちょっと待てよ」
友人の声がどんどん小さくなっていく。
わかっている、友人には何故俺が怒っているのかわからないのだろう。
けれども幾ら説明してもわからないのだ、現実に妹がいる人間には。
バーチャルな妹しか居ない俺の気持ちなんてわからないのだ。
俺の現実はなんとも惨めで情けなくて、とにかく走って妹を持つ友人から逃げたかった。

その翌日、
「田中が母親に殺された」
教師の言葉で俺は友人の死を知った。

NEVER ENDING "UMENETA" WILL BE CONTINUED......

 

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