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キモウトなんて一切出てこない穴を掘る話。



1

 いつも通りの、ある休日の朝のヒトコマ。妹にコンビニに行ってくると伝え、
玄関から出た俺を待っていたのは──

「穴掘ろう」

 ──という、何故か俺の家の前に居る少女からの、何の脈絡もない言葉だった。

 補足すれば、この少女は、思い付きで喋る、というか思い付き以外で喋ったところを
見たことがない、計画性という言葉と無縁の少女である。

 さらに言えば、とてもお約束なことに、今まで少女が思い付いたことで厄介でないことはなかった。

「──おおっともうこんな時間だいけねぇ俺のことを待つ最愛の妹が寂しがっちゃう!」
「うわぁシスコンとかマジどん引きだわ」
「ああ!? ブラコンなめてんじゃねぇよ! マジ子犬のようにキュートに待ってんだからな!
  お前なんかよりはよっぽど可愛いし胸だってあるぐはぁ!!」

 グーで顔殴られた。っていうか、気分としては撃ちぬかれた感じだった。

「ははは、変態発言もいい加減にしねえと埋めるぞむしろ自分で自分の墓穴掘りたいのかああ?」
「……ぷっ。図星つかれると人間が怒るってホントだったんぐおーッ!?」

 鮮やかな上段廻し蹴りが顎に決まった。軽く脳が揺さ振られた。

「──いやぁ、二回繰り返すのは、笑いの基本だよな?」
「ちッ。本気で蹴ったのに何で平気そうなんだてめぇ」

 そりゃあいつもいつも蹴られてりゃ耐性もつくと思いますよ。悲しいことに。

「あと、スカートの時に上段廻し蹴りとかやらない方がいいよ?」
「あら、天国と地獄が同時に味わえるってワケね」
「というよりは、地獄と地獄?」
「どういう意味だこのシスコン!」
「わかりきったことを。マイディアーシスターレベルとは言わないから、せめて世間一般程度には、
おしとやかに──って、ああ、そもそも無理?」

 一応聞いてみる。

「もう、お兄ちゃんたら☆ そんなことばっかり言ってると、私泣いちゃうぞー☆」
「そういや何で穴掘るの?」
「──くっそー! 所詮私は万年妹以下だよちくしょー!」

 だっておしとやかにってリクエストからかなり外れてるじゃないですか。
それで評価しろと言われても困る。

 っつーか、よく俺の前で妹キャラなんか演じようと思ったな。無謀にもほどがある。
俺の妹審美眼はちょっと普通じゃないZE!

「まあいいや。いいもん。気にしてないもん。……がーッ! この鬱憤は穴を掘ることで癒す!」
「後ろ向きな癒し方だなぁ」

 いいけど。ある意味似合ってるからいいけど。

「喧しい! いいから行くぞ! ほら、スコップ持てよー」
「笑顔で押し付けるなよ。……ったく。あーあ。すまん妹よ。兄は暴君に連れられて行くよ……」

 もちろん言った後殴られました。何がそんなに気に食わないんでしょうか。理不尽窮まりない。

 家の近所の山を登った。めんどくさかった。

「んじゃー、ここら辺でいっか。始めよっか?」

 今コイツが見せた笑顔に、ほんの少しだけ胸キュンしたけど、
よく見るとスコップを肩に背負っていたので、胸キュンじゃなくて恐怖心なんだ。

 そこに気付く俺は流石としか言いようがなく、まさしく賢明であった。危ない危ない。
いわゆる吊橋効果ってヤツだろう。
細心の注意を払わないと、それこそ墓穴を掘ることになりかねないNE!

「どのくらい掘るの?」
「気のすむまで?」

 ──コイツはすました顔で何をほざいているんだろう。

 心の底から自分が今ここに居る不幸を呪ったが、もし居なければ今度は自分が
目の前の悪魔に呪われてしまうので、結局不幸だということに気付く。

「あー……じゃあ、とりあえず」

 めちゃくちゃ気が進まないが、まあ、仕方あるまい。ガンバって、早く終わらすことが、
今俺に出来る最善だ。

 なぁに、最狂に愛くるしい妹の笑顔を思い浮かべれば、穴を掘る程度、
昼飯前だぜホントの意味で!(うまいことを言ったつもり


「うっわ何これ穴掘るのたのしー!」
「……あははー。ちょーかっこいいよー……」

 すごくテンション低そうな声が後ろから聞こえてきたけど、気にならないくらい楽しい!

 いやっほーぅ! マジ最高! 穴掘るのがこんなに面白いなんて知らなかったよ僕!

 ここでそもそもそんな楽しみは間違ってるとか言われても、ぜーんぜん気にならないもんね。
むしろますますの勢いをつけてざっくざく掘っちゃうもんねー!

「何だよぅー。お前も遠慮しないで穴掘っていいぞぅー。あっはっはー!」
「爽やかに笑うなよ。少しときめくから。──ま、好都合だからいいだけど」
「んんー? 何か言ったかー?」
「何もー? うふ、カッコイイから、もっともっと掘っちゃってよ!」
「そんなこと言われると、調子乗っちゃうよ俺! よっしゃあ任せとけ!」

 そろそろ腰まですっぽり入るくらいの深さだぜ! もういっそ全身が埋まるまで掘る!

 ──というか。

「あ、腹減った」
「君も私のことを言えない程度には思い付きな人生だよね」
「いや、俺は気付くのが遅い鈍感な人生を送っている」
「……………………わかってんじゃねーかよ」

 何だ、何か不満なのか。そんなに暗い病んだ顔してどうかしましたか。

「……あー、いいや。それじゃ、昼食にしましょ」
「おけ。どうする? コンビニ行く?」

 そういや、当初の目的それだったし。ああ、我が生涯の伴侶は心配してるなぁ。
連絡しようにも、すぐに帰るつもりだったから、携帯を持っていなかった。
多分目の前の悪魔は貸してくれないし。

 ──ま、大丈夫だろう。高性能妹であるから、兄の状態くらい最新の機器でリアルタイムで
把握してるに違いない。盗聴器とか。ううん、愛されてるなぁ、俺。

「じゃじゃーん」

 そんな掛け声と共に、とても得意気な顔で、何かの包みを取り出した。

「ええっと、──ばくだ」
「今この流れからして弁当だろうが。空気読め」

 ここでからけとか言わない俺は偉い。当たり前のことが出来るって素晴らしい。

 それにしても、弁当、ねぇ……。

「何でまた急に」
「んー、だってほら。無理に付き合わせちゃったし?」
「──あ、感動した」

 そこそこに長い付き合いであるのだが、まさか自分が気遣ってもらえる日が来るとは
思っていなかった。

 気遣うならそもそも穴掘りなんかさせんなよって意見もあるけど、
そんな意見からはそっと目を逸らしましょう。

 まあ、穴掘り楽しいし。後ろからの声援があるなら、なおさら。

「うん、じゃあ食おうぜ」
「ん。味は期待していいよー?」
「あ、読めた。ひとつだけタバスコがぎっしり詰まったロシアンルーレット的な料理があるな?」
「あるけど、私もどれかわからないから条件はフェアだよ?」

 ──そんな感じで、ほんの少しのスパイスが効いた昼食の時間は和やかに過ぎていった。

「あー、掘った掘った」

 いつの間にやら、もう日が暮れるころ。いかに体力に自信があるとはいえ、疲れてたりする。

「んー、君、自力で出れる? 君の身長よりも深く掘ったみたいだけど」
「まあ、掘った土をわざわざバケツリレー的に外に出さなきゃいけないくらい掘ったからなぁ。
んー、そうだなぁ、ぎりぎり、あくまでぎりっぎり、無理かなぁ。
いや、ホントは出れるんだけど、めんどくさいからさぁ」

 ──カッコ悪いから虚勢張ってますが、実はさっきから筋肉痛で動くことが辛いです。
休憩した途端に気付きました。っていうか、休憩する前まで気付きませんでした。

 なので、いつもなら登れるこの高さも、今はどう考えても無理です。
本当にありがとうございました。

 ……俺、何してるんだろう。何で限界越えてまで穴掘ってるんだろう。

「よしよし。……なんか想像以上の結果というより、想定外の結果だなぁ」
「何の話?」
「何で穴を掘ったかの話」

 ああ、そういえば何でか聞いてなかった。そんなことがどうでもよくなる程度には、
穴掘りに夢中になっていた。

 意外な趣味発見である。今更ながら。

「色々と策略を練っていた私の努力を全て水の泡にしてくれたけど、
むしろそんなに穴掘りが好きとは思わなかったけど、
これで君は動くことが出来なくなったわけだ、筋肉痛で!」

 筋肉痛がばれていた。何てことだ。

「えっと、つまり?」
「なぁに、心配しないでいいさ! ちゃんと後で梯子だか何だか持ってくるから。
……あ、梯子があったなら、登れる?」

 うん、と頷くが、どうにも、意図が見えない。

 ……まさか、とうとう、頭が可哀相な人になってしまったのだろうか。
前々からその兆候はあったのだが。

 そんな俺の憐れみの視線にも気付かず、やけに興奮した様子で、言葉を続けた。

「なら何も問題はなし! これであのくそったれなブラコン女に復讐出来る!」
「……ああ、そういうことか」

 わかりやすすぎて、なおかついつも通りの理由。確かに、俺が居たら絶対邪魔するからなぁ。

 どうせまた、口喧嘩でもして完璧に負けたんだろう。
いい加減勝てるはずがないことに気がつくべきだ。

 いやホント。俺の妹は最高ですよ?

「む、胸が大きいからって『はっ(鼻で笑った)、そんなまな板でお兄ちゃんを誘惑しようと
したんですか。ちゃんちゃらおかしいですね。っていうか、お兄ちゃんは私にぞっこんなので
諦めたらどうなんですかくすくす』とか、マジでふざけんじゃねーッ!」

 うわぁ、マイハニーが俺のことをお兄ちゃんって呼んでたのって、随分前ですよ。
今は名前にさん付け。これいいよ、新婚さんっぽくていいね!

 ……しかし、そんなどうでもいいことを気にしてるんだ。是非昔のことは忘れて今を生きてくれ。

「あー、俺は別にいいけどさ、お前のために一応言うなら、やめた方が──」
「無理! っていうか、さっきのに限らない! いくらでもある!
  そして私はあの子に勝って、で、……ええと、その後どうするかはその時考える!」

 やっぱ無計画。やれやれ。こうなったら何を言おうが無駄だとわかっているので、説得は諦めよう。

「じゃ、行ってくる! もし勝って帰ってこれたら褒めてね!」

 それは構わないけど、無理だろう。どう考えたって、アイツじゃ勝てない。

 もう俺に出来ることは、せめてダメージが、少しでも少なければいいなぁ、と祈ることのみだ。

「うあ、うぇえ、う、ううう〜っ!」
「だから言ったのに」

 すぐに泣いて帰ってきた。マイスウィートが居ないところを見ると、
完膚無きまでに言い負かされて、走って逃げて来たのか。

 まあ、ちょっとだけ足遅いからNE! そんな鈍臭いところも含めて完璧なのが、我が最萌です。

「う、ううう! うあう、うぇあう、ぇあうー!」
「あー、うん。俺のことになると、容赦ないから。
さらに、今日一日のらぶーな時間を奪ったからなぁ。なおさらだろうよ」

 何を言っているのか依然として判らないが、身振りでだいたい言いたいことはわかった。

 ……後でどうやって機嫌をとろう。キス三回くらいで許してくれるといいなぁ。

 まったく、甘やかすのだって楽じゃないのに。幸せなだけでシスコンがつとまると思うなよ!

「う、うう、もう穴があったら入りたい気分だぁ……」

 ……あー、わかりやすいなぁと思わないでもないけれど。

 ま、気にせずにいこう。ちょうどあるんだから、有効活用。無駄はよくないぜ。

「──入る?」
「ぅ?」

 うーん、泣けばコイツも可愛いのか。しかし、いつも泣いていてくれないかなんて言ったら、
どう考えても変態だ。

 案外頼んだらオッケーしてくれそうだけど。

「だから、穴。あるよ?」
「────」

 無言。プラス見つめ合い。

 そして数瞬の間。

「──とうっ」
「うおう」

 何もいきなり飛び込んでこなくても。危ないな。

「うむ。受け止めてくれてありがとう」
「気にするな。それより今気付いたんだが、ここ狭い」
「わかりきったことを。ふふん、てっきり、密着したいから誘ってくれたんだと思ったよ」

 なんだ、立ち直り早いじゃねえか。そんなありえないことを思い付くようなら、もう大丈夫だな。

「っつーか、別に素敵な感触があるわけでも──」

 ふに。(素敵な感触を示す擬音

「ううん、何だってー?」
「ノーコメント!」

 しまった、ないと言えばないが、それは比較対象であって、確かにある! 柔らかいものがある!

 くっ、これは誤算だった。──誰だ嬉しい誤算って言ったヤツは。妹に操を立てろ。

「あ、ちなみにさ。これ、今気付いたから、わざとじゃないの。だから怒らないで?」

 その台詞の後で怒らないような事態は起こり得るのかしら。

「──ゴメン、上に登る手段がない」
「な、なんだってー!」

 何だそれ、どうしろと!? そろそろ星が見えてますよ!?
  帰って布団でいちゃつく時間ですよ!?

「いや、お前だけでも、」
「君の背よりも高いのに、どうやって?」

 ちなみに、胸に比例してか、結構身体は小柄で、いつも俺のことを見上げながら会話している。

「ううん。お弁当食べたときのシートはあるから、土の上で寝なくて大丈夫。私が君の上に乗るから、
何とか足のばせるかな?」
「お泊まり確定!?」

 いやいやいやいや! 泊まりはマズイ! いくらお兄ちゃんのことを愛しているからといっても、
許せないこともあるからねって言ってた! 笑っていない笑顔も魅力的でした!

「え、ええい。腕が上がらないくらいが何だ。あの小さくて白い花がそっと咲いたような
笑顔のためならー!」
「けっ! 逃がすもんかー! このせっかくの機会にキメてやるー!」

 怖い! 怖くて何をキメるつもりか聞けない!

「──くす。でもさぁ、逃げようとするって、“そういうこと”だよね?
  あーあ。だぁめ。もう私、我慢できない、……よ?」

 え、ちょ、待て、その表情はマズイ! 妖艶なのはマズイって!
  あ、あ、……うわあああああああああ!

 ──さて。後日談というか、今回の穴掘り話のオチ。

 “いろいろ”とあった後、「っていうかさ、肩車してよ。梯子取ってくるから」という、
実に画期的な意見で、穴の中で一夜を過ごすという事態は避けることが出来た。最初から言えよ。

 そうして、満身創痍となって帰った俺を迎えてくれたのは、もちろん愛しの君で、

「おかえりなさいお兄ちゃん、随分と遠いコンビニまで行ってきたんですね。
携帯電話もお持ちにならなかったようで、その他色々を予防するための最新機器が
全くの無意味となり、大変心配しておりました。ああ、でも何となくならばわかりましたよ。
繋がってますものね、深い部分で繋がってますものね。あら、何だかとても疲れてるみたいですね。
お疲れ様です。何をやってたんですか、ああ、山で穴掘り。
ということは、首の一部が赤くなってるのは蚊に刺されたからですよね。
そうに決まってます、それ以外の解答などありはしません。
そうそうちょっと前に、あの貧乳──あ、いけないいけない。
私はそんなことは言いませんよ。で、あの頭も胸も可哀相な女が来てですね、
はっはーん、アイツは今私の手の中だ、とか言うんですよ、意味がわかりませんよね、
憤ってしまいますよね、当たり前ですよね。だからちょこーっとだけ、
どんな頭の弱い人にだってわかるように、私とお兄ちゃんの愛がいかに強固で優美なものかを
懇切丁寧に説明してあげたんですけど、半分どころか一割も話してないうちに逃げ出したんですよ、
アイツ。ああ、そんな話はどうでもいいんです。ねえ、お兄ちゃん?
  別にあんな妄言を信じるわけではありませんが、一応聞きますね。大丈夫です。
いつも通り強引に連れられていったんでしょう。わかってますよ、だから正直に答えてくださいね。
今さっき気付いたんですけど、お兄ちゃんの方から甘い香りがするんですよ。
もちろん香水か何かつけてるんですよね。
あはは、初めてですね、もしかして突然お洒落に目覚めたんですか。
──ねえ。何で何も言わないの。おかしいよね。あははは。何やってきたの、お兄ちゃん。
ねえ、これ以上無言で居たら私誤解するよ。
たとえば、私とでさえ、お兄ちゃんが、この世で一番愛している、私と、あは、この私とでさえも、
やったことのないことを、あの牝犬とやったんじゃないか、とかさ。
ううん、あは、そんなことないよね、お兄ちゃんは私のことを愛しているもんね誓ったもんね
約束したよね。ほら、こっちを向いて私を抱きしめてキスしてよ。
そのときもしもお兄ちゃんから何か嫌な感じがしたら、どうしよっかな。
ありえないところを蚊に刺されていたりしたらどうしよっかな。あは、どうしたらいいと思う?
  考えちゃうなぁ。ハサミとかよさそうかな。ふふ、あ、ごめんね。そうだよね。
その何故か私の頭がどうにかなりそうになる匂いはやっぱりどこにだって売っている香水の匂いで、
その何故か私の目が焼き切れそうになる首の赤い痕はキスマークなんかじゃなくて
蚊に刺された痕だもんね。……だから、ほら、そんな隅っこで震えてないで、こっちに来て話そうよ。
いつも通りの二人の距離で話そうよ。
汗とか色々混ざって交じり尽くしていっそ身体が溶け合ってしまいそうなくらいにくっつこうよ。
ねえ、ねえねえねえ。どうして私のこと見てくれないの触ってくれないの愛してくれないの、
寂しいな寂しいな寂しいな、
私はこんなにお兄ちゃんのことを愛してるのに誰よりも何よりも愛しているのに──あは。
もう、後ろには下がれないよ、もう逃げられないよ、もう──嘘はつけないよ。
──ね、お兄ちゃん。最後に一回だけ聞くよ。最後だよ。
何で、あはははは、何で、お兄ちゃんから、──私の一番嫌いな匂いがしているのかなぁッ!?」

 ──という熱烈な愛情を受けました。

 流石の俺も、ブチ切れると、呼び方がお兄ちゃんに戻るっていうのは知りませんでした。
次回から気をつけようと思います。保身のために。

 あと、ぶっちゃけ続きがあるんですが、何と言うか、あまりに可愛すぎる姿だったので、
その記憶は永遠に封印することにします。永久保存版です。むしろ破棄したくてもできません。
印象が強すぎて。

 で、妹と“いろいろ”することで、何とか許してもらいまして、
当然ながらますます愛しくなりました。どんどん墓穴を掘り下げている気がするのは、
おそらく気の迷いです。

 ──さて、まあ、そろそろこの辺で、今回の話を終わろうと思う。

 軽く追記するなら、よくわからないけれど、アイツが弁当を作ってきてくれるようになったので、
学校のある日は屋上で一緒に昼飯を食べてる。

 近々籍を入れることになった新妻(予定)の弁当も残せないのが辛いところだ。

 うん、なんて幸せなんだろう。何故か綱渡りをしている気分ですが。は、ははは。(渇いた笑い

 ──もういっそ、穴の中でひっそりしたいぜ畜生!(上手くオチをつけたつもり

じえんど。

【エピローグ:まだまだ(墓)穴を掘り続けよう!】

 いつも通りの、ある休日の朝のヒトコマ。
妹にコンビニに行ってくると伝え、玄関から出た俺を待っていたのは──

「地下室行こう」

 ──という、何故か俺の家の前に居る少女からの、何の脈絡もない言葉だった。

 っつーか今回露骨すぎんだろ、って、うわ、何だその手錠やらスタンガンやらは──


 さらに追記。

 幸せは、痛いものだと知りました。助けてまいでぃあー。
あ、しまった、違う、間違った、まいでぃあーはお前のこと──

2007/08/07 完結

 

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