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яφR(仮)



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僕はアラン。王国の宮廷錬金術師の見習をやっています。
昨年ついに足掛け20年に及ぶ魔王軍との大戦争が終わりました。
王国を勝利に導いたのはお城に代々伝わる大魔法。
それは複数人の魔術師の魔力を完全に同調させることによって瞬間的な爆発力を生み出すというもの。
簡単に言えば水面にできた波紋同士がぶつかると波の山が大きくなるというあれ。
しかし魔力というもの個人によって波長が変わるため親子や兄弟、双生児すら似ることはあっても
同じものは生まれなかった。
ところがそれを解決したのが今僕の目の前にいる彼女たち、天才宮廷魔術師のモアレだ。

「ねぇアラン、雌豚はほっといて今日は私と一緒に昼食をしましょ?」
「ねぇアラン、泥棒猫は無視して今日は私と一緒に昼食をしましょ?」
「モアレったら頭に蛆が沸いてるみたいね。今度腕の良い安楽死執行人を紹介してあげるわ」
「モアレったらアランに相手にされてないのにストーカーみたい。宮廷警察を呼ぼうかしら」
「「………………」」
『ね、ねぇ、モアレ?』
「「アラン、なぁに?」」
『そ、その、やっぱり、け、ケンカは良くないと思うんだ』
「アランは優しいね。
  でもこんな疫病持ちのドブネズミと居ると病気になるから駆除したほうが良いと思うの」
「アランは優しいね。
  でもこの色情魔は優しさを愛情と勘違いしてるからはっきり言ったほうが良いと思うの」
「「………………」」
『ちょ、ふたりとも、落ち、落ち着こう? ね?』

親子、兄弟、双生児、これらよりもより近い"本人"という存在。
西方魔術だけではなく東方魔術に北方錬金術に南方秘法、それに古今東西南北の宗教秘術や
オーパーツと言われる神々の宝珠まで組み合わせて練り上げた分身魔法で誕生させた存在。

「アランに選ばれなかったビッチさんはさっさと死んでくれませんか?」
「じゃあモアレが死ぬのね。埋葬くらいはしてあげるわ、浮浪者地区のゴミ捨て場に」
「かわいそうに………自分が選ばれる麻薬中毒症状の幻覚を見てるのね」
「アランごめんなさいね今までモアレが鬱陶しかったでしょう?今、駆除するわね」
「「………………天に輝く灼熱の太陽よ、目の前の敵をその劫火によって焼き尽くs」」
『ふ、ふふふふふたりとも攻撃魔法ストップ!ストォォォォォォォッッッップ!!』

どちらもオリジナルでありどんな細かな違いすらもなく。
見た目も性格も趣味や思考どころか僕の愛し方、果ては恋敵への対し方までも同じふたりに迫られて、
僕にどっちを選べと言うのさ…

2007/03/23 To be continued.....

 

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