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修羅場の神



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「父様、いらっしゃいますか?」
「……っ!!?」
「どうしたんですか父様。何を慌てているのですか父様。
今に何かを隠しませんでしたか父様。見られてはいけない物でもあるのですか父様」
「アテナ……か。お前は毎回毎回本当に間が悪い時にくるのぅ」
「そんなに褒めないでください」
「嫌味じゃよ」
「それはそうと父様、お願いがあるのですか」
「却下じゃ」
「何故ですか?」
「お前の願いにはろくな物が無い」
「嫌だなあ父様、親愛なる父様に迷惑をかけるような事を私が言う訳が無いじゃないですか」
「6:4で迷惑をかけられた方が多いわい」
「7:3です」
「なお悪いわっ!」
「大丈夫です父様、今回は私の失敗の尻拭いではありません」
「誰の尻拭いじゃ?」
「父様、タルタロスへ調べ物をしに行きますので通行許可証をください」
「却下じゃ。あんな所へ何をしに行くつもりなんじゃ」
「祖父様の所へ……ちょっと……」
「祖父様……駄目じゃ駄目じゃ駄目じゃ、絶対に駄目じゃ。
万が一あやつが蘇りでもしたらどうなるかわかっておるじゃろう」
「万に一つですよ」
「とにかく絶対に駄目じゃ。今回ばかりは諦めい」
「どうしてもですか?」
「どうしてもじゃ」
「ところで父様、ナナセとかいう女の子……可愛いですね」
「……どこで知った?」
「実はですね、二日前に撮った父様の写真をどこに置いたのか忘れてしまいまして。
何かきっかけがあれば思い出せると思うのですが……」
「うぐぐ……」
「どうしたんですか父様、体調でも悪いのですか?」
「持っていけ……泥棒……」
「ああ、やっと思い出しました。義母様の書斎に置いてきたのでした」
「よ……よりにもよって最も危険な場所にいいいぃぃぃ……」
「良し、目標達成。後で良い保険会社を探しておきますよ、父様」

 

後日談


「容赦せんせんせんせんせんせんせんせんせんせんせんせんせんせんせんせん……」
「ギイィャアアアアアァァァァァッッッっっっ……」

2006/12/30 完結

 

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