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広き檻の中で



1

舞台は某県の深い山中にあるとあるお屋敷。
ここに昔住んでいた遠藤家は、周辺の山々を支配していたという。
だがそれは昔の話。
今はその末裔が、先祖から引き継いできた莫大な財産を使い、世俗との交流を断ち自由気ままに生きている。
とはいえここに住んでいるのは70歳を超える寝たきりの老人(つまり一番偉い人)と、
その愛人との間にできた娘の遠藤佐奈(17歳)。
佐奈の専属メイドの高橋里緒(21歳)。
お屋敷の使用人の笹原晋也(19歳)、成瀬志穂(18歳)の五人のみである。
老人は一日二十時間寝ているので実質四人である。
佐奈は家訓に従い、一切家から離れようとせず、
それに付く里緒も家から出たことがないため、一般知識に乏しい。
それに比べ、前使用人たちの子供の晋也と志穂は、
住み込みで働いているが近くの街へ(とはいえバイクで一時間はかかる)よく降りるため、
一般知識は蓄えている。

これはそんなお屋敷の秋の話である。

生まれてこの方一度も開いたのを見たことのない大きな正門の前で、晋也は落ち葉を掃いていた。
小さい頃から仕事のノウハウをたたき込まれてきた晋也にとって、
百メートル四方の館の掃除など簡単だった。
「終わった終わった。さてと………でひゃひゃひゃひゃ。」
怪しい笑いを浮かべて部屋へ戻る。さっき買ってきた保健の絵本………所謂エロ本があるからだ。
早速袋から取り出し読み始める。
「うん……おお!!………ヲヲヲ!」
とりあえず「メイド特集」はスルー。巷では『メイド喫茶』なるものが流行らしいが、
里緒さんと志穂がメイド服を標準装備なため慣れてしまい、興奮が薄れる。
「……ましてや志穂なんぞに欲情したら終わりだぜヨ。」
「晋也ぁ〜!戻ってきてんの!?……ってなにしてんの?」

噂をすればなんとやら。ノックもなしに入って来る。が、予防策に抜かりは無い。
『おいしい料理百選』と書かれたカバーを見せつけ、シリアスな目で志穂を見つめる。
「ほら…今日の料理、俺の回だからさ……へへっ、皆にうまいもん食べさせたくて………」
「袋とじ。見えてるよ。」
「……」
「……」
ズバ!!
一閃の元に我が心の友が散って逝く。
「嗚呼!!志穂!バタフライナイフを装備するなとあれほどいっただろ!!
大体『戦うメイドさん』のポストは既に………」
「し〜ん〜や〜」
甘い吐息がかかる程に顔を近付けられる。ぴたぴたとナイフの腹を頬に当てる。光る刃がちびたい。
「あんたねぇ!!そんな本読むなら私を呼べって言ってるでしょうが!!
あんたになら私の裸ぐらい見せてやるわよ!!」
そう叫びながらバリバリと服を脱ぎ始める。
「そ、そんナ!情状酌量の余地を認めて!!終身刑は堪忍!!」
必死に服を脱ぐのを抑えるが、限界がある。
と、そんな地獄に垂れ下がる一本の蜘蛛の糸を発見した。
ぽんやりと歩いている里緒さんを発見。すかさずふくよかな双丘にルパンダイブ!!
「里緒さん!!助けて!!俺の部屋で露出狂が跋扈してるンです!!」
「あら〜。大丈夫ですか〜?」
「ダメです!!!」
「里緒さん……そいつをこっちによこして……」
ナイフ片手に部屋を出て来た志穂が、里緒さんを強請る。が、さすがは里緒さん。
俺を渡すまいとギュッと胸を顔に押しつけるようにキツく抱き締め、志穂を睨み付ける。
「…………」
「…………」
互いに無言のまま目線という名の刃が鍔競り合う。そんな中俺は………
「………オフゥ」
しっぽりと饅頭を堪能していた。

2

結局志穂のフック2発で争いは終わった。よく考えれば俺何悪いことしたんだろう?と思うが、
問うてみたところでもう一発フックをもらうのがオチだ。
おとなしく料理を作る。今日は結局ピザにした。本当にメニューには悩む。
「おいしかったです。」
「ごちそうさま〜」
「あんた……腕前上げたわね……」
それぞれ感想を言い、片付けにはいる。作った人が片付けるという決まりだ。
居間に戻るとテーブルを囲んでトランプの用意をしていた。この屋敷で許される数少ない娯楽だ。
テレビもラジオもないため、いくらこの生活に慣れても暇と言う感情は処理できない。
「ンで?今日は何ヤンの?ポーカー?ダウト?ページワン?」
「ババ抜きです。」
「そっかぁ〜。残念だな志穂。ババ抜きだっ………了承。ナイフをしまえ。」
武力に勝る脅しはないよネ。
「ちなみに三人で話した結果、勝った方には賞品を贈呈することにしました。」
「ヘえー。賞品って何?」
「あんたよ。」
「晋也です」
「晋也さんですよ〜」
三人で一斉に指を指す。サラウンドの威圧が俺の心を突き上げる。
「晋也を今夜自由にできる権利よ。」
「ウェイト!!俺は物じゃない!!拒否権を執行しようじゃないか!!」
「パッパと配っちゃいましょ。」
「聞いてくれよぅ……」
願望とは裏腹に事は進む。
「この勝負。負けられませんわね。」
「佐奈様には失礼ですが、本気でいきますよー。」
「夜はそう長くないからね。早く終わらせるよ。」






「神は朕を讃えた。」
結果。俺の一人勝ち。三連勝のぶっちぎり。これで俺の貞操は守られる事になった。
「うぅ……悔しいですが……仕方ありませんね。」
「あら〜。晋也さん強いですね〜。」
「くそーー!なんであんたが勝ってんのよ!!!」
三者三用の負け台詞をはく。こんな状況で「実はズルッ子してたんだ」なんて言えるわけが無い。
三人は背中に鏡を背負うようにして座っているため、目の良い俺には丸見えなのだ。
「さ、はよう片付けやんしょ。」
ばれる前にちゃっちゃと急かす。
片付けが終わり、風呂に入ろうとした時に志穂に声をかけられる。
「今日。あんたのばんでしょ?」
「あー…そうだった。」
今日の『当番』は俺のため、佐奈嬢の寝室へ向かう………





「お、俺、もう我慢できないよ……」
「ふふ…慌てないで。まだまだ始まったばかりよ……んっ!ふぁ……は、はいってくる!」
『剛直した俺のモノが、彼女の秘部を貫く。淫らな水音が部屋中に響く。』
「あぁ!す、すごい…すごい締め付けだ!これじゃあ俺、も、もう。」
「いいの…ん!好きなだけ、あぁ。たくさんしていいのよ!!」
限界をむかえた。
「あ、先生!イ、イクっ!」
「ああぁー!!私も、イクゥーー!!」
「今日はまた一段と難しい本ですね」
………無知とは罪ナリ。佐奈嬢は毎晩寝る前に本の読み聞かせをしないと寝れないのだ。
だから今日当番だった俺は昼間に買って来た『淫乱教師〜魅惑のレッスン〜』
という小説を読み聞かせてみたのだが、ちっとも恥ずかしがりやしない。
感情をこめて読んだこっちが恥ずかしい。
「は、ははは……まぁ、今日はここまでです。おやすみなさい、お嬢。」
そそくさと部屋を出る。佐奈嬢の前でこの小説を読んだせいでジョンソンが興奮してしまった。
ある種の羞恥プレイだネ。





バタン
「ふぅ…」
慌てて出ていった晋也を見送り、そっと溜め息をつく。
まったく、晋也の奴め。私が何も知らないと思ってあんな本を読み聞かせるなんて……
私だって知らないわけじゃない。その……愛し合う男女が……せ、セ、セッ……
をすることぐらい知っている。
でもああやって知らないふりをしていると慌てる晋也の顔がまた愛しい。
いずれ私も…セッ…セッ…をするのだろうか。いや、するだろう。もちろん相手は晋也だ。
私は晋也以外の男を知らない。だったら私と晋也が愛し合うのは必然的な事。
でもこの屋敷にはその愛を拒む邪魔者が二人いる。志穂と里緒だ。
しかも二人とも晋也に気があるのは見てわかる。なんとか駆除できないだろうか。
父様が死んで私が当主となれば、当主権限を使って煮るなり焼くなりできる。
でもそのまえに二人が晋也をたぶらかしてしまったら意味が無い…………
晋也について思考を凝らしていたら晋也の顔が見たくなった。時間は11時間。
今頃は里緒は明日の朝の下ごしらえ。志穂は屋敷中の戸締まりに行っている。晋也は暇な時間なはずだ。
ガシャン!!!
近くにあったツボを落とす。これですぐに晋也が愛する私の下へ駆け付けて来るはずだ。
さぁ、早く来なさい……私の晋也………

3

………来ない。
おかしい。既に花瓶を落としてから五分が経っている。いつもならすぐに来るのに今日はこない。
不機嫌なまま寝室を出て晋也を探す。普段自分から出向くことなど滅多に無いのだが。
……しかし自分ね家なのに道に迷うというのはいかなるものか。だいたい広すぎるのだ。この屋敷。
しかも意味のない行き止まりまである。まるで昔の絵本にあった迷路のようだ。
十分ほど歩き、台所の近くまで来ると、何やら騒ぎ声が聞こえた。
「くぉらぁー!晋也ー!お嬢様になんて本読み聞かせてんのよ!!!」
「お、落ち着けい!!志穂!ぼかぁお嬢に清く正しい性教育を教えたまでで……」
「官能小説のどこか正しい!?」
志穂と晋也だ…
なるほど。だから来れなかったわけか。
「晋也!志穂!」
晋也がナイフをまな板で受け止めていたところへ声をかける。
「二人とも、もう仕事は終わったのですか?」
「あ…」
志穂の顔色が変わる。この様子だとまだ戸締まりもしていないのだろう。
「すいません、お嬢様。今すぐにしてきます!」
猛ダッシュで走りさっていく。よし、これで晋也と二人っきりだ。
「晋也。ちょっと私の部屋に来てくれます?」
「ええ、わかりました。」
なんの疑いも無しについて来る。これでさっき思い付いた作戦も成功するはずだ。
誰よりも早く晋也を自分の物にする方法。
カチャ
部屋に入り、気付かれないように鍵を締める
「あの壺を落として割ってしまったのです……」
「あいや!娘子よ!こりゃまた派手におやりになったな。」
そういいながら破片を拾い集める。
今だ…
ゆっくりと晋也の背中に乗りかかり、耳元で囁く。
「あー。危ないですってお嬢。離れててください。」
「いいのだ、晋也。実はもう一つ頼みがある。」
「はぁ?」
「私を抱け。さっき読んだ小説の様に。」
瞬時に晋也の顔色が変わり、私を引き離す。
「あ、あははは……お嬢も冗談がうまくなったっすねー」
「冗談等では無い!わ、私は本気で言っている。」
どうやら私が本気だという事が伝わってないらしい。だから一気に服を脱ぎ、下着姿のままさらに迫る。
「お、お嬢!俺、片付け終わったんで失礼します!!」
ガチャガチャ
「無駄だ。内側から鍵がかけてある。この鍵が無いと開かないぞ。」
晋也が泣きそうな顔をする。気持ちいいというのだから素直に抱いてくれればいいのに。

「どうした?なにをためらっている?」
ズイズイ
「いや…俺はお嬢を抱くなんでできないですヨ……」
「!!!ど、どうしてだ?!これは命令だ。抱け!抱くんだ!!」
ガチャ
「あら?お嬢様と…晋也さぁん?な〜にしてるんですかねぇ?」
いきなりドアが開き、里緒が顔を出す。顔はいつものようにぽんやりと笑っているが、
目と声は笑っていない。
「里緒!どうやって開けた!?」
外からは開けられないはずなのに……
「ふふふ、ちょちょっとですねぇ…」
ダッ!
そのすきに晋也が逃げ出してしまった。
里緒の奴め……自分も晋也が好きだからって主人である私の邪魔をするなど……許さん!!





「ふぅ、びびったびびった。」
まさかお嬢まであんなことするとは思わなかった。まだまだ子供だと思っていたのに。
人の姓長ってはやいネ。
「……って教えたの俺自身じゃん。」
一人呟き自己嫌悪。
お嬢は一度も外へ出た事がないため、体の成長が乏しい。
だから17歳とはいえまだ中学生レベルの発育なのだ。
つまり見た目はペド……青い果実だ。
「ふむ、それを食べたら犯罪と言うモノだよ、晋也君」
「なにぶつぶつ言ってんの?危ない人みたいだよ」
急に後ろから志穂に声を掛けられた。
「そんなことしてる暇あったらさっさと台所の掃除でもしてきなさい。」
偉そうに言って去っていく。嗚呼、ムカムカする。



ゴシゴシ
「……ふぅ、終わった。」
台所の掃除を終え、モップを掃除用具入れにしまう時、悪戯心が芽生える。年を取ってもやんちゃな心。
モップをドアに立て掛けたまま閉じる。開けると頭にコツンというあれだ。
「ま、志穂か里緒さんがひっかかるだろ。」
期待に胸を震わせながら、風呂に入る事にした。



風呂から上がり、台所に来てみると、里緒さんががまだ下ごしらえをしていた。
この様子だとまだブービートラップの餌食にはなっていない様だ。
「あ、晋也さん。掃除は私がしますからいいですよ〜」
そう言いながら掃除用具入れを開けようとする。
(ワクワク。里緒さんびっくりするだろうな)
ガチャ
「え?」
「!!!!」
ドアを開けた瞬間、自分の体が勝手に動いていた。
飛び込む様に里緒さんに飛び付き、押し倒す形になる。いつもなら胸に顔を埋めるぐらいはするが、
今はそんな調子じゃない。
ドン!!
モップにしては鈍い音だ。恐る恐る振り替えると、降りかかってきたのはモップではなく………
薪割り用の斧だった。
「び、びっくりさせすぎだぎゃ!!」
思わず訛ってしまった。
「晋也〜……里緒さんになにしてんのぉ…?」
悪魔再臨
仰ぎ見れば、志穂が鬼女のような顔で仁王立ちしていた。
「や……晋也さん…お嬢様だけに飽き足らず私まで…」
「えっ!?」
「ちょ!あんた!お嬢にまで手ぇ出したの!?うわ〜〜ん!あたしは一切襲わないくせにぃ!!!!」
突然の連続パニックで頭がいっぱいっぱいだ。取りあえずこの二人から対処だ。
「馬鹿!!泣くな泣くな!ゴ、ゴキ!ゴキブリが出たんだよ!!
はやく里緒さんを連れ出して外で待ってろ!!ここはおいどんににまかせるでごわす!」
「へ?う、うん。」
俺の勢いに押され、里緒さんと台所から出て行く。
「え〜と…」
振り向いて見ると、やっぱり斧。どうみても斧。やんごとなき斧だ。
「Oh、noー……」
まるで今さっき研いだばかりのように煌煌と輝いていた。

4

勢いの余り晋也に台所から押し出されてしまった。私もいきなりの事に素直に返事してしまった。
久しぶりに見た晋也の真剣な顔。やっぱりかっこいい。ゴキブリを倒してくれるなんて男らしい。
この人を好きになってよかった。
物心つく頃から。いや、それより前から晋也とは一緒にいた。
小さい頃から使用人としての仕事を教えられてきたが、全く苦では無かった。常に晋也が隣りにいたからだ。
そんじょそこらのモデルなんかよりかっこいい。伊達のファッション眼鏡もポイントだ。
それに似合わない下ネタも多いけど。
初対面の人に下ネタをかますのは凄いけど。
でもここ最近私に対しての接し方が消極的になった気がする。
体の触れ合いも少ないし、私より里緒さんと仲良くしてる時間の方が長い。
私が照れ隠しで襲ったりするのがいけないのかな。
キスもHも晋也だけと決めている。私が知ってる限り晋也もまだ未経験だろう。
でもこのままでは里緒さんに先を越されてしまう。
ましてやお嬢まで狙っている。いつまでもこの関係を続けている訳にはいかない。
晋也を虜にするか、ライバルを消すか………
後者の方が確率は高い。消去法で私しかいなくなる。
ガチャ
「おぉ、片付いたぞ。」
晋也の事を考えている時にいきなり顔を出され、ドキッとする。
「ゴキブリなんていたんですか〜?」
「ええ。でももう大丈夫です。あなたの晋也君が片付けました。」
「あなたの」に力を入れて言う。何があなたのよ!
あんたは私のものなんだからあんたに権限なんてないの!!
「もう心配しないで思う存分料理してください。」
晋也が里緒さんに優しい言葉を囁く度に、ポケットにあるナイフを握る力が強くなる。
もう一つの方法があった……

一通り台所を調べてみた。掃除ロッカーの他にも、上の開きの棚から包丁が落ちてきた。
包丁は怪我ですむかもしれないが、斧が直撃したら一大事だ。
こんな仕掛けは悪戯じゃあすまされない。
「うむ、犯人にはお尻たたき百回の罰だな」
おっと、自分以外にはうら若き乙女しかいないな。役得役得。
一人になって考えてみる。あの斧を仕掛けたのは誰か。小学校の先生みたいに、
「誰が犯人かなんていうのは問題ではありません、やったという気持ちが問題なんです」
等と悠長にしていられん。まず当主の爺さんは除外。
里緒さん……まさか自分で仕掛けて自分でかかるなんて、おっちょこちょいな里緒さんでもありえない。
自殺願望も無さそうだしネ。
志穂……確かに凶暴だけどあんな事をするようなやつじゃあないのは俺が一番知っている。
佐奈嬢……はっ、まさか箸より重いものを持ったことのない人が斧を持てるわけない。
んで、消去法でいくと……え?つーか、俺?
ま、まさかモップを立て掛けたと思い込んで、実は無意識の自分が斧を……
「晋也?」
「ペ、ペルソナ!?」
「はぁ?相変わらず独り言多いね。大丈夫?」
思わず叫んじまったい。
「あぁなんだ、志穂……が!!」
見てびっくり。志穂が…あの志穂がね、ネ、ネグリジェを着て立っていた。
なんつゆーか……イイ!新鮮!!別人!!!
今までの考えごとをさっぱり忘れ、食い入る様に見てしまった。
「あのサ、部屋の電球切れちゃったから取り替えてくれる?私じゃあ届かなくて。」
確かに、自称150cmの志穂じゃあ届くまい。
「あいよ。」




志穂の部屋に入った途端、甘いにおいが鼻を突く。いつも志穂が使っている香水とは違うにおいだ。
なんか……頭がもやもやする。
「いよっと」
部屋の天井は高い。175cmある俺でも、椅子を使ってやっと手が届く。
一苦労して変え終える。と………
グラグラグラ
いきなり地面が揺れる。地震かと思ったが違った。志穂が椅子を揺らしていたのだ。
「うわ!!」
ドン!!
抵抗する間もなく振り落とされる。落ちた衝撃で頭を強く打ち付けたせいか、ひどく目まいがする。
「いてぇ〜!おい、志穂!悪ふざけも程々に……!」
気付けば志穂の顔が目と鼻の先にあった。その顔は今までに見たことのないほど色っぽかった。
「し、志穂サン」
「ふふふ…いいからじっとしてて。」
いつの間にか志穂の手が股間に添えられていたそこには俺の猛々しい(標準がわからんが)竿があった。
……目茶苦茶恥ずかしい。まさか志穂にこれを見られるとは。晋也、一生の不覚ナリ!!
抵抗しようとしても、この甘いにおいのせいで頭がぼーっとし、力が入らない。
さらば…俺の清き人生………

5

「ふふふ…やだぁ、晋也ったら。私みたいな体でも興奮するの?」
「ぐっ!」
確かに。こいつは態度はデカいが体は小さい。佐奈嬢と似たぐらいだ。胸もAと言っても疑われるぐらいだ。
「ロリコン…」
ザシュ!
かいしんのいちげき
しんやは200のだめーじをうけた
こいつの言葉は持ってるナイフ並に鋭いゼ……
「まぁ…私はその方が嬉しいけど……」
ぶつぶつ言いながらズボンのチャックを開け、一物を取り出す。
自分でも見たことのないぐらい腫れ上がっていた。
「うわぁ…あんたのって大きいのね……」
たまげたように言って、ゆっくりと扱き始める。その快感に体を震わせながら一つ疑問が……
「あんたのって」………ということは……他の男のモノを見たことがあるのか!!
それに何やら手慣れてるし……もしかして前に来た高橋家のどら息子とでも……
いや、まぁ、ね……こいつも年頃だし、セックスの一回や二回あるだろ………
でもなんか悔しい。俺がここまで独占欲があったなんてびっくりだ。
「そこに愛はあったのかい?」
「はぁ?」
「い、いや…なんでもない……それよりやたらと上手だな。やっぱり経験者は違うネ。」
嗚呼!?俺ったら何ムキになってんだ!?
「ばかっ!私だって初めてに決まってんでしょうが!?」
「へ?それにしちゃあやたらと手慣れてるな。」
「そ、それは……」
「それは?」
「こういう時のために、あんたの部屋にある本とかで練習したり……勉強したり……してたから。」
「………」
「………」
沈黙………
志穂も自分で言って顔を赤らめてる。恥ずかしいなら言うなよ!
ええ、悶えますよ。この『隣りに住むかわいい幼馴染み』的な台詞。聞いた途端に一段と堅さが増します。
恥ずかしい。穴があったら入りたい。まぁこれから入るだろうけど。
「そんなに信じられないなら止めるわよ!」
「あぁ!嘘!止めんでくれぇ!」
正に目の前に人参をぶら下げられた馬状態。
生まれた頃からたたき込まれた使用人という下僕根性がここで発揮。

「じゃあ…入れるわよ……んっ」
ヌルン
ツルン
入りそうで入らない。焦らしてるつもりでもなさそうだがなんだかむず痒い。
「押さえてるから…落ち着け。」
手で支えて固定する。そこにめがけてゆっくりと腰を下ろす。
グッ!ぐぐっ!
「ん!……ったあい!」
痛いと言ったのだろうが言葉になっていない。
入っていくのに抵抗がある。割れ目の隙間からは血が流れでてくる。相当痛いのだろう。
顔は苦痛の色に染まっている。
「んあ!い、いたぁい!ここまで痛いなんて聞いてないよ!」
「言ってないヨ!止めるか?」
「はぁはぁ……ここまできたら最後までやるわよっ!」
ニチュ ニチュ
だんだんと淫蜜が染み出てきたのか、淫美な音が響き始める。
「ん……ふぅ。あっあんっ。ど、どーぉ?しんやぁ?」
志穂の声も鼻にかかったようになる。痛みも和らいできたのだろうか。
俺も快感に身を任せるようになる。ただ志穂のペースで進のは気に食わん。ここは逆転して…
ズン!
「あっ!こ、こら!うごくなぁ!…んん!」
下から突き上げる。
オオ、いい!…けど疲れる。
「そ、そんなに激しく突かれたら…もう……」
「ああ、俺もそろそろ……」
腰の動きが早くなる。限界は近い。
「い……くぅーー!!」
「ぐぁ!」
射精する瞬間に一気に引き抜く。その感覚がまた更に気持ちいい。
ドクン!ドクン!
「ああ…ふ。あつい……」
生臭い精液が顔にかかる。中だし派よりブッカケ派の俺にとって、最高の絵だ!
「あぅ…」
気を失うように志穂が覆いかぶさってくる。
「あら?志穂?おーい」
「すぅ」
寝てやがる。
あぁ。しかしついにやっちまった。このやるかやら無いかの人間関係だからこそ下ネタがいけたのに……
やっちまったら生々しくなる。
「でも気持ちよかった……あしたもヤろっかな」
なんてふしだらな事を考えちゃいながら眠りについた。

6

翌朝
O.K
状況整理だ。目の前に全裸の志穂。うむ、昨日俺たちはヤった。
誘ってきたのは志穂の方。ってかほとんど逆レイプ。
「はは!モーマンタイ、モーマンタイ!」
ポジティブにいこうよ。
と、問題は早く自分の部屋に戻らんといかん。誰にも見られずに、だ。
志穂を起こさないように服を着て、そっと部屋を出る。自分の部屋までおよそ歩いて三分。
複雑な道だからこんな時に遠回りになるのが困る。外から見たより中は広く感じるのだ。
「しっかし……初体験が逆レイプってのも問題だな。」
男として情け無い。いっそ改変してしまおう。
『初体験は?』
『レイプです。』
いやいや、それ犯罪。ってかそんなことインタビューするやついないか。
一人悶々と考えながら部屋の前まで来る。なんとか誰にも見つかっていないようだ。
安心して部屋のノブに手をかけると……
「あら?晋也さ〜ん。お早いですね、今日は。」
SIT!!右方向に機影を確認。忘れていた。里緒さんはステルス常備だったんだ。
しかも今日は朝食当番。朝六時とは言え起きている。
上等だ。これから交渉に入る。
その瞬間、俺は自分の機密を守るためのネゴシエーターになるのだった。
「ああ、おはようございます、里緒さん。ちょっと早く目覚めちゃったんで、朝の散歩をしてたんです。」
「へぇ〜。そんなの初めてですよね。あ、例えば朝帰りとか!」
「………」
「………」
ニコッ
お互い笑顔で間合いを取る。こいつぁ手強い。
あの笑顔からは『なんでもお見通しですよ』と言うオーラが感じられる。周りの空気が多少黒く澱む。
「は、ははは…いやだなぁ、里緒さんたら。この屋敷から出て朝帰りなんて疲れちゃいますよ。」
「だからぁ、この屋敷の中で朝帰り。誰かの部屋に居たとかぁ。」
「…………」
「……………」
ニコッ

誰かって志穂しかいねぇじゃねえか!!!
体中の穴から染み出る冷や汗に体を震わせていると、ゆっくり且つ大胆に里緒さんが近付いてくる。
気付けば目の前に来て、その豊満な胸を押し当てられる。
小さくなく、かといって大きすぎでもない。俺にとってど真ん中ストライクな胸だ。
しかも昨日一線を超えたことによって、今までと違う見方をしてしまう。
(めっちゃ触りたい。てか搾乳したい)
そんな不埒な欲望が渦巻く中、里緒さんが耳元で囁く。
「ふふふ…ずいぶんとお楽しみのようでしたね………。
でも、彼女じゃあ出来ないこともあるんじゃあないですか?」
そう言って更にグリグリと胸を二の腕に押し当てられる。その沈む様な感覚に、
今朝二度目の朝勃ちが始まる。ってゆうか……ち、乳首当たってる!!
「!!……晋也さんさえよければ、いつでもいいですよ。」
そう言ってそそくさと立ち去ってしまう。いつもより諦め(?)が早いがどうしたんだろう。
里緒さんの立ち去った方を見て、今だ治まらぬ胸のドキドキに浸っていると………
「しん……や……?」
背後からの殺気。しまった、里緒さんはこの殺気を感じ取って逃げたのか。
どうやら俺には忍者になれる素質はないらしい。
「晋也?これはなーに?」
そう言って再発した俺の肉棒を握る。普通なら嬉しいがこの状況で喜びには浸れない。
「ここここ、こ、これは!あ、朝勃ちだヨ!」
「嘘だ!あの女に胸押し当てられてたたせんでしょ!!!」
ギュウー!
力強くペニ公を握られる。

「い、いてぇっ!!ストップだ!!志穂!!」
「ダメよ!!私意外の女で勃起させた罰!それに……さっきより堅くなってきてるじゃない……変態ね。」
ま、まさか。俺にM属性は無い筈……。
「これ以上私意外の女で勃起させたら……絶対に許さないから……」
「そんナ!!男として生を受けた限りそれは不可能に近い………」「昨日私とHしたわよね!?」
「はひ…」
「あれって、私のことが好きだからでしょ!?だから抱いてくれたんでしょ!?」
そう言ってナイフを下腹部付近に押し当てられる。さすがの俺もここまでされると萎えた。
Mではあるが変態では無いゾ!!
「うン……」
『あれってレイプじゃん?HAHAHAHA』
なんて言ったら今日の朝食はソーセージに早変わりだ。
まだ男としてヤりたいことはたくさんあるんだい!!
「私を捨てて裏切るなんて……絶対に許さないから……いつでもあんたのことをみてるからね。
逃げられないのよ、私からは………」
ナイフという呪縛から開放され、自由を取り戻す。
志穂はぶつぶつ言いながら部屋へ戻っていった。
さすがにこれはヤバい。あいつは本気だ。もしかしたらア◯サ◯が降臨してるやもしれん。
いつもみたいに陽気で居られ無い。
「でもシリアスになったら俺じゃ無いっしょ!」
どうやら俺のオチャラケた性格は死ぬまで治らないらしい。
愛のために死ねたら本望だ!!
でも、愛はIでも愛憎は勘弁して欲しいかも………

7

敵、迫レリ
朝食から俺への攻撃は続いた。
大体なんで朝から鰻?ニンニク料理?
しかも俺だけみんなより量覆いヨ!
「うわ〜。おいしそ〜」
こら!志穂!!ちったぁ疑いを持ちなさい!!
「たくさん作っちゃったんで、お昼と夜も同じ料理でいいですか?晋也さん。」
『カレーじゃねぇんだよ!!こんな料理何度も食えるかぁ!!!』
と叫んでテーブルをひっくり返せるほど度胸は無い。だってチキンだもん。
「コケコッコ(いただきます)」
食べようとして箸に手を伸ばすと……
「あれ?お嬢は?」
よく見たらお嬢がいない。これじゃあ流石に食べられない。
「おかしいですねぇ〜。声を掛けたら返事があったんですけど……もう一度見てきますね。」
そう言い残して食堂を出て行く。残された二人。
「お嬢が寝坊だなんて珍しいね。」
「ん!?あぁ、そうね。」
このやろー。普段どおりに喋りやがってる。昨日俺たちはやっちまったんだゾ!
もう幼馴染みからは卒業しちゃったんだよ!!
なんだか自分でも分かる。今までと志穂を見る目が違う。
なんつーか……女を感じる。あのうなじといい、太股のラインといい………ん?
スカートがいつもより短い!
ヤロォ。挑発してるなぁ。
「うっ」
イカンイカン。もう一品加わるところだった。
「どうしたの?うずくまって。」
確信犯じゃあないあたり恨め無い。
誤魔化そうとして料理に鼻を近付ける。
「ン〜。いい匂だ。早く食いたいぜ。」
「へぇ…そんなに里緒さんの料理食べたいんだ……私の料理はそんなにがっつかないくせに。」
自爆
こいつ、更に嫉妬深さが増している。
前はこんなんじゃなかったのに。
「ばっか!そうじゃない!!昨日の夜に激しい運転したから腹減ってるんだ!!!」
赤面
作戦終了。オヴァ?

「晋也さ〜ん。志穂ちゃ〜ん。」
気が抜けそうな声で里緒さんが入ってくる。
「はい?」
「は…ど、どうかしました?」
志穂、再起動。
「佐奈様がいないんですよぉ。探すの手伝ってくれます?」
「はい!よろこ……」
ギロ!
「…了解、サー。」
そしてわがまま姫の捜索は始まった。
「晋也!あんたは私と一緒に探すの!!」
「えぇ〜。効率悪いじゃん。」
「あんた一人にすると何するか分からないからね。監視よ。」
二人っきりになって何かするのはお前でねぇの?
俺は第二次レイプ合戦に身構えるのであった。
「でも……お嬢、ここんところおとなしかったのに。久々ねぇ。」
探し初めて10分。屋敷の二階へ上る階段で志穂が口を開く。
「そだねー」
「あれ?お嬢の無くし物ってなんだっけ?」
「自制心じゃなかったかナ?」

代々この屋敷の所有者と、そこに仕える人は、生まれると同時に人としての『何か』を失う。
それに気付くのはそれなりに年を取ってからだ。
その重度や頻度も人様々。その結果現当主の老人はほとんど廃人と化してしまった。
その『無くし物』を取り戻してからやっと屋敷を出れる。
失ったまま町へ出ると周りの人に迷惑をかけてしまう。
だから取り戻すまでこの広い檻の中で暮らさなくてはいけない。
「そういやさ、里緒さんの無くし物ってなに?」
「キャアーーーー!!!」
突然屋敷中に響く悲鳴。
「里緒さんの声よ!!」
「里緒さぁーん!今すぐ駆け付けますヨー!」
いたた!!走りながら抓んないでよ、志穂。





広い屋敷を目まぐるしく駆け回ると、書庫の前で里緒さんが座り込んでいた。その腕からは血が流れていた。
「やや!どないしよっと!」
「お嬢様がいきなり包丁で襲いかかってきて……」
「な、ナンダッテ!?」
そいつぁアブねぇ。あの娘子、限度ってもんを知らねえからな。
「それでお嬢様は?」
向こうの客室の方へ指をさす。
「ほら!晋也、行くよ!」
「お、オラは里緒さんの治療を……」
「包丁もってるお嬢相手に、私一人で行けっての?」
(お前なら勝てる)
そう言う暇も無く腕をつかまれ引っ張られてしまった。
言ったら手刀という刃を食らうもん。
悲しいかな。この屋敷で一番権力の低い俺は言いなりになっていた。

8

結局その日は一日中屋敷を探し回ってもお嬢は見つからなかった。
ってゆうかこんな馬鹿広い屋敷で隠れんぼなんてしたら見つかるわけないっしょ。
そんで朝食のスタミナ料理は昼食に変更(まぁ俺は夜も食べたが)。里緒さんは全然食べられなかったが。
そりゃそうか。お嬢がいなくなるなんざ初めてだしなぁ。

〜夜〜

部屋で本(エロ本じゃないヨ!)を読んでいると、志穂がまたノックもしないで入ってきた。
「見ろ!ちゃんとした本だぞ!」
先手必勝。中身を堂々と見せつける。まぁ、『ノーパン健康法の極意』がちゃんとしてるかは別のお話。
「誰もそんなこときいてない。てかエロ本読んだら殺すわよ。」
ヒュウ〜〜。目にさっきこもっちゃったよ。俺の右手に嫉妬するなよナ。
「ふむ。では何用か?余は忙しいのである。早急に用件を申したもれ。
夜這いにきたのか?それなら大歓………」
「私、お風呂いいからあんた入っていいよ。」
もう少しこっちのノリに合わせてくれるとうれしいな。なんか一人舞台でハズカスィ。
「おいおい、風呂に入らんとは。臭くなるぞ。俺のタメにもアソコの清潔は……」
「股間が痛いの。」
「それをいっちゃあおしめえよ。」
どこかの風来坊のお得意なセリフを残して、服を持って出て行く。
てかそんなに痛みって残るのか?
そんなことを疑問に歩きながら、脱衣所に入る。とにかく脱衣所といい風呂場といい、でかい。
湯船だけで4×4Mってどうよ?

 

「〜〜♪〜♪」
鼻歌交じりで着替えていると………
「んまっ!!」
ななななんと、洋服入れの籠に、ぱぱ、ぱ、ぱんてぃ、なるものがあるではございませんか。しかもフリフリ付き。レアアイテムの発見だ。
「う〜む……」
   つかう
   わたす
  →そうび
   すてる
ピッ
しんやはぱんてぃをそうびできない!
嗚呼!やっぱり女性専用防具か!!
「………」
鏡に映る自分の姿を見て、恥ずかしくなった。素っ裸で何やってんだ?やっぱり引き際が肝心だね。
こんなんで風邪引いたら末代までの恥。
恥ずかしさに身を打ち震わしながら風呂場にはいるのだった。
「ん?…やたらと湯気が多いな……視界不良であります。」
見れば換気扇が回っていなかった。この風呂場は風通りが悪いので、すぐに湯気がいっぱいになってしまう。
カチッ。
換気扇のスイッチを入れると、たちまち湯気が消えていく。
「さて、入ろうかね。」
冷えた体を温めようと、湯船へ向かっていく。もう1メートル先というところまできたその時………
「!!!」
湯気が晴れて初めて気付いた。なんと湯船には先客が居たのだ!!ヴィィーーー
ドライヤーだった。
しっかりと肩まで浸かってやがる。
「な、なんてベタな。」
もうちょっとで感電するところだった。
ザプ
「ひょうっ!!」
お湯が足下まで溢れてきたため、後ろに飛び下がる。危うくビリリとくるところだった。
「感電で死ぬなんて堪忍だ!!」
直ぐさまコンセントを引っこ抜く。これで大丈夫だろう。
「………やっぱ心配だべ。」
結局びびったためシャワーだけですました。ひどく気分を害しましたよ。ええ。





風呂から上がり、部屋に戻る途中で考える。あのドライヤーを仕掛けた人物だ。
きっと斧の時と同じだろうなぁ。
「バーロォ…………ジッチャンの名にかけて!!」
名探偵の口癖を言ってみても俺のおつむは変わらなかった。
お嬢………里緒さん………志穂……そして無意識の俺、すなわちぺ……
「いやいや、ないない。」
自分につっこみ。

9

次の日
今日は雪が降った。ここは寒い地方の上に、標高が高いのでやたらと積もる。
こうなるとバイクでの下山は不可能だ。
「はぁ……お嬢様は大丈夫でしょうか……」
たった一日で里緒さんはゲッソリしていた。昨日今日とろくに飯も食べていない。
「里緒さんは今日はもう休んで下さい。後は私たちでなんとかしますから。」
「はい……お願いします。」
よろよろと台所を出て行く。まぁ今日は俺と志穂が炊事番だから丁度いいか。

台所で二人っきり………しかも邪魔者(失敬)はいない……
え?これってチャンスってやつ?
昨日はお嬢捜しでそれどころではなかった。しかもたった一日やらないだけで我慢が出来なくなっていた。
一度の体験で、体が味を覚えてしまったのだろう。溢れ出るほどの性欲が沸き出る。
差し足抜き足忍び足。まるで獲物を狩る野獣のごとく気配を消し、
洗い物をしている志穂の背後に忍び寄る。準備は万端。GO!(ヒロミ風)
ガバッ!
「きゃっ!ちょっと、晋也!何やって……」
「やりたい」
「え?」
「今ここでやりタイ。」
そう耳元に囁きながら、ゆっくりと体を撫でまわす。
「だめ…ん、だって…まだ洗ってる途中…」
「いいじゃんいいじゃん。まだ時間あるし、それにまた汚れ物も増えるだろうしネ。」
「んぁ!…ば、馬鹿…ふぁ…一回だけよ?」
もらった!こうなったらこっちのもんだ!!O.Kをもらった瞬間、近くの引き出しを開け、
とある物を取り出す。
「じゃあこれ着て。」
「へ?た、体操着?そんなのどこで買ったの?」
「んー。まぁとあるルートから。」
細かいこと気にしちゃイカンイカン。やりたいからヤル。それだけです。はい。
愛撫を続けながら、その布切れをちらつかせる。

 

「そんな恥ずかしいの…くぅ。着れるわけ…はぁ、ないで…しょ」
「そうかぁ…そりゃ残念ナリ。」
『押してダメなら引いてみな』作戦発動。
愛撫を止め、志穂に背を向ける。
「あ…ちょっと……なんで止めるのよ!」
止められて不満そうだ。ウムウム、食いつきおったわい。
「しょーーがない。里緒さんにでも頼んでみますか。あの人だったら着てくれそうだし、
似合いそうだし。」
カチャ
音がして振り向くと、志穂は洗い物を続けていた………包丁だけど。
「私以外にそうゆうことしちゃだめって……わからないの?ましてやこんな時に…
他の女の名前を口に出すなんて…」
ビビるな俺!後一押しだ!
自分に活を入れ、再び後ろから抱き付く。
我が野望、此所になれり。
「じゃあ着てくれるか?」
「…んぁ…わかったわ、着る。でも、んん!…金輪際、私以外の女に頼んだら、殺す…わよ?」
「O.K、O.K」
そう言うと体操着をひったくって着替え始める。イイネ!




「…着替えたわよ。」
「オオ!イイヨ!」
変にマッチしてる。
でも胸の辺りは少しブカブカだ。まぁ、本来里緒さんに着せようと思ってたなんて今更言えないわけで。
「…何考えてたの?今。」
「え?別に。」
やたらと鋭いなぁ。
感づかれる前にガバッと抱き付き、後ろを向かせる。
「や、いきなり!?」
所謂バック。一度やってみたかった夢を今ここに!!
「いくぜ……」
ズリュズリュ
太股と股間の間にぺ◯スを挟み、ゆっくりと擦る。素股だ。
ズッズッ
「ひぁ!こ、こら。そんなとこ…んぁ!…イヤらしいよぉ」
感じているのか、声色が甘くなる。
擦れあっている部分がだんだんとヌルヌルしてくる。
「ほら…濡れてるジャンか。感じてる証拠だ。」
「うぅ……」

 

俺もだんだんと気持ち良くなってくる。俺と志穂の愛液が混じり合い、
円滑油となって更に腰の動きが早くなる。
ニチュニチュニチュ
「あん!ふぅ……あ、あつぅ…や、やめぇ…やけど、しちゃうぅ」
「すごい溢れ方だな……ついこの間まで処女だったとは思えないな。」
一度言ってみたかったんだ、このセリフ。
「あ、あんた、だって…くぅ…あぁ!へ、変態のくせに…ぃい!」
「無くし物のせいサ!気にしない気にしない。」
グヌ!グヌ!グヌ!
だんだんと腰の付け根から快感が込み上げて来る。
亀頭部分にクリが引っ掛かる感じが、更に快感をます。
「あー…そろそろイキそう。」
「ん、ん……ふぁあぁ…あ、あたしも、もう……げんかい……」
亀頭を秘部に押し込むように激しく突く。
柔らかな生地がとてもいい。
そして精を放つ瞬間に、一気に引き抜いた。「うっ!」
ドクンドクン!
ぺ◯スが痙攣しながら、大量の精を吐き出した。自分でも驚くほど大量にでる。
……すっげぇ快感。
ベタベタな白濁液が洗い場を汚してしまった。その汚れの中に志穂も混じっている。
「あ…あぁ…ふあぁ…ふぅ……んん…」
本人も気持ち良かったのか、余韻に浸ったままだ。
なんか……◯学生を無理やり犯した感覚ってこんな感じかな……
言い様の無い罪悪感と視覚による興奮で、おりの愚息がまた目覚めてしまった。
「いよし!次は裸エ…」
「調子に乗るな!」
右ミドルに撃沈。

To be continued...

 

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